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“無欲の挑戦者”関西王者大阪学院大が逃げ切り初戦突破「目の前の試合に勝つことが目標」

ゲキサカ / 2018年9月10日 21時44分

大阪学院大が初戦を突破した

[9.3 第42回総理大臣杯2回戦 日本文理大 1-2 大阪学院大 ヤンマー]

 夏の大学日本一を決める第42回総理大臣杯は3日に2回戦8試合を実施。ヤンマーフィールド長居で行われた日本文理大(九州2)と大阪学院大(関西1)の試合は2-1で大阪学院大が勝利した。

「高校時代に注目されていた選手はいないし、関西選抜に選ばれる選手もいない。大臣杯に出ているチームでそんなチームはうちくらい」。藤原義三監督がそう嘆くように今年の大阪学院大には一人で試合を決められるようなタレントはいない。その分、チーム一丸となってガムシャラに戦う姿勢が大会でも屈指で、GK齋藤和希(4年=C大阪U-18)は「今年はチームとして我慢強く戦う意識が強い」と胸を張る。

 関西王者として挑んだこの日も、今年の大院大を象徴するようなゲームだった。開始から高くサイドを張ったMF吉川心(3年=長崎U-18)とMF舛田勇士郎(3年=創成館高)の両翼が繰り出すクロスに苦戦したが、「事前にクロスへの対応を意識しようと話していた」と齋藤が明かすように、サイドから崩されるのは想定内。DF生駒稀生(3年=鹿児島城西高)を中心とした4バックが素早くスライドし、最後の所で仕事をさせない。

 前半17分には粘り強く戦う今年のチームの代名詞である主将のMF三木水都(4年=大阪学院大高)が怪我で離脱。急きょ、大会直前でエントリーしたMF森本瑞生(2年=徳島ユース)をピッチに送り出すアクシデントもあったが、「これはヤバいとなって、逆に気が引き締まった」(斎藤)と意に介さず。28分にはMF川崎健太郎(2年=名古屋U18)がゴール前に入れた左CKをMF杉山蒼太(3年=大阪産業大付属高)が左足で決めて試合を動かした。

 中盤の守備を修正し、挑んだ後半は2列目でボールを奪う回数が増加し、前半12分には杉山のボールカットを起点に、MF和田幸之佑(3年=久御山高)がゴールまでシュート。この一撃は相手DFに阻まれたが、DF生藤弘樹(4年=滝川第二高)が右サイドでセカンドボールを拾い、ゴール前に入れたボールをFW見野龍太郎(2年=東海大付属仰星高)が決めて、日本文理大を引き離した。

 ここからはボールの保持率が低下し、相手に押し込まれる場面が続いたが、齋藤が「リーグでも関西選手権でも相手に押し込まれるのは慣れている」が話すように身体を張った守りを徹底。43分には左を崩され、DF山田大地(3年=東大阪大柏原高)に上げられたクロスが直接決まり、1点差に詰め寄られたが、以降のピンチを凌いで、逃げ切った。

 関西リーグの序盤は白星が奪えず苦しい時期を過ごしたが、関西選手権で試合を重ねるうちに選手同士の話し合いが増え、チームとしてのまとまりが高まった結果、関西の頂点に立った。地元の第1代表として挑むが、自分たちに力がないことは分かっている。齋藤が「目の前の試合に勝つことが目標」と口にするように無欲の挑戦者として、一戦必勝を目指すのが今大会のテーマだ。藤原監督からも聞かれたのは収穫よりも課題で、「うちは今、守備のことしか考えていない。失点をいかにゼロにできるかがテーマ。失点してからも危ない場面があったので、そこを修正したい」と鹿屋体育大(九州3)と対戦する準々決勝に向けて、気を引き締めた。

(取材・文 森田将義)●第42回総理大臣杯特集

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