「それがサッカーにおける全て」岩政大樹が語った“ファントムプレーヤー”の真髄 #ファントムを探せ
ゲキサカ / 2018年10月22日 19時10分
そういったファントムプレーヤーになるためには、何を意識して高めていけば良いのか。岩政は「プレーを連続すること」と断言する。「プレーを連続しなければ選択肢が広がらない。パスを出した瞬間に受け手に、また受け手から出し手に。時間のロスをなくし、プレーの間に頭が飛ばないことが大事。また、プレーの選択肢が他にあったかを振り返って考えることも大事」。
もっとも、選択肢が重要なのはパスだけではない。「日本ではボールを捌ける選手がパスに偏りがちだが、現代サッカーの中盤は自分でボールを運ぶ選択肢を持っている」。ファントムプレーヤーのMFケビン・デ・ブルイネを筆頭に、MFトニ・クロース、MFルカ・モドリッチら世界のトッププレーヤーは「ボールを運ぶ選択肢を常に持っている」という共通点があるという。
「彼らはパスがうまいって言われますが、1試合の中で必ず2回、3回は自分で運んでいる。相手が左右のパスコースを切ろうとした時、ドリブルで運べば一気に置き去りにできる」。高木へのアドバイスでもそこに言及し、「運ぶ選択肢を持てば、一人のプレーヤーがより大きな影響力を与えられる」とさらに高いレベルに到達するための知恵を授けていた。
「ボールを運ぶ選択肢を持っていれば、前方にスペースがあった時に自分で切り開いて、相手が集結することでパスコースが空くこともある。それが現代サッカーの中盤に求められているものだし、そういう選手がより評価される時代になっている」。パス、シュート、そして運ぶドリブル。そういった選択肢を複数持ち、ギリギリで判断を変えられるプレーヤーが現代の「ファントム」と言えそうだ。
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