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鹿児島の勢力図を変えるためにも全国へ。県北部の挑戦者、出水中央が4発4強入り

ゲキサカ / 2018年11月9日 11時38分

前半24分、MF木場駿之介(7番)のゴールを喜ぶ出水中央高イレブン

[11.8 選手権鹿児島県予選準々決勝 出水中央高 4-1 樟南高 桷志田サッカー競技場]

 鹿児島北部から全国へ――。第97回全国高校サッカー選手権鹿児島県予選準々決勝が8日に行われ、出水中央高が樟南高に4-1で快勝。出水中央は10日の準決勝で神村学園高と対戦する。

 攻撃布陣を組んだ出水中央が前半の4得点で試合を決定づけた。この日、ベースの4バックではなく、CBのヨム・テファン主将(3年)をFWに配置する3-5-2システムで前半からゴールをもぎ取りに行った出水中央は、開始4分に相手オウンゴールによって先制点を奪う。

 さらに10分には、MF大村龍之介(2年)の左ロングスローをヨム・テファンが頭で合わせて2-0。スピードと高さを兼ね備えた右のDF宮川竜飛(3年)と左の大村のロングスローなどセットプレーでゴール前のシーンを作る出水中央は、さらに2つのFKで追加点を奪う。

 24分、MF木場駿之介(2年)が右サイドから蹴り込んだ左足FKがゴール前を抜けてそのままゴールイン。さらに39分にもFW三山夢貴(2年)が左サイドから蹴り込んだ右足FKがファーサイドのゴールを破った。

 得点を奪いに行って、狙い通りに4得点。ただし、本来はパスワークや前線からのアグレッシブな守備で勝負する出水中央だが、この日は相手の攻撃を受けてしまい、ボールを奪ってからの流れも悪かった。

 今大会初戦では名門・鹿児島実高に対して我慢強い守りとセットプレーを駆使し、MF宮崎雅也(3年)とMF古堅永遠(3年)のゴールによって2-1で勝利。続く鳳凰高戦も1-0で勝ったものの、後ろに重い戦いとなってしまったという。近野隼人監督は「目に見えない選手権のプレッシャーと戦っているのかな」と選手権の難しさを口にしていたが、この日も思うような内容のゲームにはならなかった。

 対して樟南は点差が開いても思い切りの良い攻撃を続けていた。前半から存在感を放っていたFW牧昂芽生(3年)が再三打開力の高さを示し、前線でボールを収めるFW福永浩城(3年)やMF中村海人(3年)らが仕掛け、シュートまで持ち込んでいく。23分にはDF福満唯翔主将(3年)が右サイド後方から入れたFKをニアの中村がコースを変える形でゴール。後半は樟南がより攻める40分間だった。

 宮川が「後ろは声を掛けながら安定して守ることができていた。守備意識が高いので3枚でも4枚でもどちらも安定していると思います」という出水中央守備陣の前に、樟南はやや攻め急いでしまい、それ以上スコアは動かなかった。だが、出水中央が受け身な試合運びをしてしまったことは間違いない。3年ぶりの4強入りを決めたものの、取り組んできたことを表現できなかった出水中央の選手たちからは試合後、ほとんど笑顔が見られなかった。

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