「勝手な妄想をしていた…」DF立田悠悟は考えた「自分が一番下手くそ」だと
ゲキサカ / 2018年11月15日 23時7分
過信していたかもしれない時期があった。U-21日本代表DF立田悠悟(清水)は振り返る。「勝手な妄想をしていた」と――。
昨年12月にタイで行われたM-150杯。東京五輪世代を率いる森保一監督の初陣となった大会で招集された立田は、1月の中国でのAFC U-23選手権、3月のパラグアイ遠征に続けてメンバー入りを果たす。所属する清水でも開幕スタメンを勝ち取ると、その後もスターティングメンバーに名を連ねるなど、階段を一気に駆け上がっていこうとしていた。
反省するのは、この時期のことだ。「パラグアイに行っているときは、Jリーグにも出ていて『やれるんじゃないか』という勝手な妄想をしていた」。しかし、その遠征中に気付いたことがあるという。「自分は何もできないと再確認できた。自分がやれていると感じられていたのも、金子(翔太)選手やファン・ソッコ選手、清水のチームメイトのサポートがあっての自分だった」。自分一人でできているわけじゃない。仲間あってこその自分だった。
そして、5月に行われたトゥーロン国際大会に臨むU-21日本代表メンバーから外れたことで危機感を抱き、さらに意識は変わった。「もっともっとやらないといけない。自分の中で火がついた」瞬間だった。
ロシアW杯による中断明け以降のJ1リーグでは先発フル出場を続け、U-21代表の一員として参加した8月のアジア大会では、最終ラインの中央に構えて守備の要として奮闘。前日に行われたドバイカップ初戦ウズベキスタン戦では自らのコントロールミスから失点を招き、「後ろの選手がああいうミスをしたら致命的」と反省しつつ、その他の場面では体を張った守備でゴールを守り、正確なフィードで好機を演出するなど攻撃面でも魅せた。
Jリーグ、U-21代表で経験を積み重ねてきたことで「自信はついてきた」と語りながらも、パラグアイ遠征時のような「慢心や過信はない」とキッパリ。「これくらいでいいというのはない。もっともっと自分に高い要求をしないといけないし、さらに進化しようと自分では感じている。いつも言っているけど、『自分が一番下手くそ』だと思ってやり続けたい」。U-21代表の代えの利かない守備の柱となるため、今後も謙虚に成長を続けていく。
(取材・文 折戸岳彦)▼ドバイカップU-23特集ページ
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