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王者の壁に阻まれた桐生一MF田中は選手権出場果たせず。プロで「育英の選手たちよりも上の位置に」

ゲキサカ / 2018年11月19日 11時11分

後半、桐生一高の仙台内定MF田中渉が左足シュート

[11.18 選手権群馬県予選決勝 前橋育英高 2-1 桐生一高 正田スタ]

「選手権に出場するため、育英倒すためにこの学校に来たので、それを果たせなかったのは悔しいです。この悔しさを残りプリンス3節、プロの舞台で晴らしていきたい」。桐生一高の10番、仙台内定MF田中渉(3年)は俯いたままだった表彰式から気持ちを切り替え、ミックスゾーンでは顔を上げて言葉を発していた。打倒・前橋育英の思いはこの後も持ち続けて、プロでは彼らよりも上へ行くという目標を持って再スタートを切る。

 宿敵・前橋育英高との決勝戦。桐生一は5バックでスタートし、攻撃時はDF中野就斗主将(3年)が中盤、前線へ上がって攻撃に厚みを加える。前半はポゼッションを前橋育英に狙われ、速攻などからシュートシーンを作られた。だが、0-0の後半6分に田中の右CKをFW小澤謙登(3年)が頭で折り返し、最後は中野が先制ゴール。14分にPKで同点に追いつかれたが、その後、よりチャンスを作っていたのは桐生一の方だった。

 サイドの局面に顔を出す田中のスルーパスから小澤が抜け出すなど、コンビネーションによる崩しを連発。主力DF細渕海(3年)が大学受験で不在の中、後半はセカンドボールの攻防で上回って攻撃回数を増やした。そして、後半27分に投入されたU-17日本代表FW若月大和(2年)が相手の守りを切り裂いて見せる。チームの指揮を執った中村裕幸コーチも評価した後半の内容。だが、昨年同様、終了間際に失点し、「1年前と同じよう」(中村コーチ)という悔しい敗戦となった。

 中村コーチは、MF梅林幹(3年)のサポートを受けながら攻撃の中心としてプレーした田中について「きょうはようやってくれたと思います。(相手の厳しいチェックの中で)次のジャッジや1枚剥がさないといけない中でよくやってくれた」と労をねぎらっていた。

 来季からJリーガーとなるレフティーは自信を持ってプレーしている姿が印象的だった。DFが1人寄せて来ているくらいでは動じずにボールをキープし、前進。特に後半は前橋育英の名将・山田耕介監督も「格好いいですね」と語る身のこなし、ボールタッチ、パスでシュートシーンに絡み続けていた。

 だが、敗戦に「(前橋育英の)ロングスローとか対応できたけれども守備の甘さがあったし、攻撃は決めきるとか……個人だったらもう一個運んでシュートとか、パスだけではなくシュートやドリブルをできるようにならないといけない」と課題を口にしていた。

 プリンスリーグ関東でチームは3試合を残して現在5位。3位と勝ち点2差でプレミアリーグ参入戦に進出できる可能性がある。この日の悔しさをぶつけて次の目標を達成すること。そして、Jリーグへ進む田中はプロ入り後の目標について「1年目から試合に出ること。そのためにもっと全部において強化しなければいけない。そこらへんの努力がまだまだ足りない。もっと努力して、将来、育英の選手たちよりも上の位置に行きたいと思っています」と誓った。仙台サポーターに「ボールを持っている時の相手の逆を取るプレーや、スルーパスは見て欲しいです」というレフティーは、努力と“育英超えへの挑戦”を続ける。
 
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2018

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