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ハワイで壮大な挑戦…パシフィック・リム・カップの更なる発展に期待

ゲキサカ / 2019年2月18日 17時0分

強靭なフィジカルを誇るいわきFCの選手たちはMLSクラブを相手に対等に渡り合っていた

 パシフィック・リム・カップ2019 Powered byアンダーアーマーがハワイで開催され、V・ファーレン長崎が優勝。昨年の北海道コンサドーレ札幌に続く、日本勢の連覇で幕を閉じた。

 昨年に続く出場となった東北社会人リーグ1部のいわきFCは、3位決定戦でMLSのバンクーバー・ホワイトキャップスを1-0で撃破。昨年を上回る3位という結果を残した。

 いわきFCの大倉智社長は「バンクーバーさんには去年も負けているので、リトライ的な意味で勝てたのは良かった。今年は目指すべきこととして、『勝利への執念』を置いている。その意味でも成果のある大会だった」と手ごたえを強調。

 また大会を特別協賛する株式会社ドームの安田秀一社長も「人を感動させるには、勝つことが条件になってくる。人は感動に対してお金を払う。猛々しいというか、勇敢なサッカーをやって勝つ、いわきFCにはフットボール全体の魅力を表現してほしい」と期待を寄せた。

 パシフィック・リム・カップは環太平洋地域のサッカー競技レベルの向上を目的とした国際大会。大会を主催するブルー・ユナイテッドのPresident & CEOで、アメリカMLSなどでの就労経験を持つ中村武彦氏の大学院時代の論文を元に開催されている。

 同氏は前身で2008年に行われたパンパシフィックチャンピオンシップ(G大阪が出場)にMLSの職員として、12年に行われたハワイアン・アイランズ・インビテーショナル(横浜FCが出場)の開催にはハワイ観光局やESPNと組んで開催に関わった。

 しかし、過去の大会でも一定の成果を得たとの評価を受けたが、「地元の人たちが楽しめて、楽しみにする大会をどう作るか」という最大のコンセプトを定着させることは出来なかった。そこでハワイのサッカー文化の定着に可能性を見出す中村氏は、大会を主催するために自らブルー・ユナイテッドを設立。本格的に文化としての定着を目指していくことになった。

 第2回となった今年度の大会では、地元の子供たちを対象としたサッカークリニックを開催。長崎の選手らJリーガーも講師として参加したイベントだったが、告知を出した瞬間に応募が殺到。定員250人を想定したが、わずか20分であっという間に完売してしまったのだという。

「目に見える部分でいうとソーシャルだとフォロワー数が倍くらい増えた。最終日は雨でしたが、チケットの前売りは去年の倍近く売れていた。実際に目に見えるものがあった。去年はビジョンだけだったが、今年は浸透され始めたと感じます」

 しかしチケット販売が好調だったというものの、大会が開催されたアロハ・スタジアムで解放された席はバックスタンドのみ。それも一部の席が埋まる程度だった。ドームの安田社長が「もう少しお客さんに観に来てもらわないと、ね」と苦笑いを浮かべたように、まだまだ課題は多い。

 それでも中村氏は、“忍耐強さ”が試されると力説する。「地道にやっていくと、ハワイの人たちは一回受け入れてくれる。そこまで行けば分岐点になって大きくなるんじゃないかな」と展望を語ると、「来年から大学選抜やeスポーツも加えれば、高校、大学、eスポーツ、プロって1週間でいろんな人が楽しめる。そうすると地域が盛り上がってくれると思う。地域のタイヤとイベントのタイヤの両方が大きくしたい。両輪を大きくすることがプロパティ(資産)作りになる。そこを重要視していきたい」と更なる発展を約束した。

(取材・文 児玉幸洋)

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