[SBS杯]隠さないギラギラ感。MF小田裕太郎がコロンビア“無双”し、3戦連発!
ゲキサカ / 2019年8月11日 22時38分
[8.11 SBS杯 U-18日本代表 1-3 U-18コロンビア代表 草薙陸]
SBSカップ国際ユース大会第3戦、MF小田裕太郎(神戸U-18)の示した存在感は圧倒的だった。MF松本凪生(C大阪U-18)が「“無双”でしたね」と振り返ったように、ボールを持てば一騎当千。コロンビアの猛者を次々とかわし、縦横無尽に敵陣を切り裂き続けた。
ピッチに立ったのは0-2で迎えたハーフタイムを挟んだ後半から。「(ロッカールームでは)なんか『コロンビア凄え』みたいになっていたけど、自分はかなわない相手じゃないと思っていた」。どれほどの身体能力を持つ相手だろうと、まず強く意識していたのは「ビビらず仕掛ける」メンタリティーである。
ここまで2戦2発と波にも乗っていた。7月の候補合宿では「シュートが本当に課題です」と語っていたが、チームに戻ってからも意識して取り組んだ成果は如実に表れていた。「浮かしてしまっていたので、とにかくそこだけ意識して練習してきて、クラブユース選手権の辺りから何となく新しい感覚が掴めてきた」と言うように、静岡ユース戦で決めた目の覚めるような“ゴラッソ”に続き、このコロンビア戦でも鮮やかな右足シュートを突き刺した。
その後も意欲的な突破から何度もチャンスを作り、バーに当てたシュートもあれば、決定機をお膳立てしたクロスボールも送り込んだ。「日本人はもっと自信を持ったほうがいい」と語るアタッカーは、間違いなく今大会で評価を高めた一人だろう。
「このU-18代表チームに生き残るために」といった趣旨の質問には「もちろんそれはある」としつつ、「そこを目標にするのではなく、自分は“個人昇格”を目指しているので」と明言する。同学年には久保建英(レアル・マドリード)、斉藤光毅(横浜FC)といった飛び級で上の年代の代表チームで活躍している選手もいるだけに、自分の学年の代表で活躍して満足する気はさらさらないからだ。
「この大会に臨むにあたって、(国際試合で)自分の何が通用して何が通用しないのかをハッキリさせようと思っていた」と言い、「ビビらずやれば、世界とも戦っていける」という手応えも得た。「次のスペイン遠征も、このコロンビア戦の後半を基準にして参加したい。このあとチームに戻っても、そこで周りにこの基準を伝えていきたい」と語る男は、ギラギラ感を少しも隠すことなく、早くも次を見据えていた。
(取材・文 川端暁彦)
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