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好チーム・瀬戸内は注目校苦しめるもPK戦で涙。もう1、2段階レベルアップして広島復権に再挑戦

ゲキサカ / 2021年12月29日 18時25分

好チーム・瀬戸内高はPK戦の末に、惜しまれる敗退

[12.29 選手権1回戦 尚志高 0-0(PK4-3)瀬戸内高 柏の葉]

 注目校を大いに苦しめた。けが人を抱える中で質の高い攻守を見せた。だが、白星を掴むことはできなかった。21年、広島県内の公式トーナメント戦で全勝の瀬戸内高がU-22日本代表CBチェイス・アンリ(3年)を擁する尚志高(福島)に挑戦。序盤からボールを握る時間を増やし、バイタルエリアや背後への正確な配球によって押し気味に試合を進めた。

 前半17分にはより中盤を経由した攻撃を増やすため、また相手のロングボール後のセカンドボールをより回収するために4-3-3から3-4-3システムへ変更。直後にはCB有吉勇人(3年)の縦パスで抜け出したFW梁俊虎主将(3年)が左足を振り抜き、その後も10番FW佐野竜眞(3年)や左SBからシャドーに入った伯野航太(3年)らが鋭くゴールへ迫る。

 同じく中盤を経由したビルドアップを特長とする尚志の仲村浩二監督が、「あちらの方が全然慌てずにボールを動かしてきた」と認めた内容。U-17日本高校選抜MF江川楓(2年)がPA付近で華麗にDFを外して見せるなど、個人、チームとして技術力の高さや配球の巧さを印象づけた。

 また、守備面でも相手のパワーある攻撃に切り替えの速さや粘り強さで対抗し、ピンチの数が増えた試合終盤にはGK大木泰季(2年)がファインセーブを連発。2年生守護神はPK戦でも相手4人目を止める活躍を見せた。だが、副キャプテンの佐野とキャプテンの梁が相手GKにPKを止められ、無念の敗退となった。

 田中健二郎監督は「尚志さんのパワーとか強さに後手に入ってしまった」と残念がる。瀬戸内は予選前にCF風呂迫恵人(3年)が前十字靭帯断裂の大怪我を負っているが、今大会直前にもキーマンであるMF長谷川大貴(3年)とCB平山歩夢(3年)が負傷。この日は長谷川、平山ともに先発出場したものの、特に長谷川がベストならばより質も抜け出しなどの量も変わり、より瀬戸内らしさが表現できただけに惜しまれる敗戦だ。

 広島県勢は1930年代から60年代に掛けて、鯉城高(現広島国泰寺高)や東千田高(現広島大附高)、修道高、山陽高が計8度の全国制覇。70年代、80年代は広島県工などが全国上位と渡り合い、99年インターハイと08年度選手権で広島皆実高、06年インターハイでは広島観音高が日本一に輝いている。だが、10年度以降は元気がなく、過去7大会で広島県勢の初戦突破は、瀬戸内が初出場で4強入りした18年度大会だけだ。

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