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1か月前の9失点大敗で「ベースが上がった」…奈良育英が逆転に次ぐ逆転で専大北上を振り切る

ゲキサカ / 2021年12月29日 21時42分

奈良育英が逆転で初戦を突破した(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.29 選手権1回戦 専大北上 2-4 奈良育英 味フィ西]

 10年ぶり14回目の出場となった奈良育英高(奈良)は、2年ぶり2回目出場の専修大北上高(岩手)に4-2で競り勝った。31日の2回戦では阪南大高(大阪)と対戦する。

 逆転に次ぐ逆転。「試合前から厳しいゲームは予想していた。ハーフタイムに修正して頑張ってくれたのでこの結果に繋がったと思います」。激しい点の奪い合いを制した奈良育英の梶村卓監督も初戦突破に安堵の表情を浮かべた。

 先制は奈良育英だった。前半8分、相手DFのポジショニングのミスを突いたFW山尾星翔(3年)がドリブルでエリア内に侵入。左足でゴールネットを揺らし、スコアを動かす。しかし同22分、専大北上もカウンターからゴール前に持ち込むと、FW佐藤裕翔(3年)のアシストからMF鳥谷部修平(3年)が決めきって、試合を振り出しに戻した。

 奈良育英は「持ち味だった守備の部分で出来ていなかった。それと攻撃面を活性化させる狙いがあった」と後半開始から2枚替え。FW栂井相希(3年)とDF西尾駿(2年)を投入して変化を求める。

 後半2分にDF阿部翔輝(3年)に逆転弾を決められた奈良育英だったが、同8分、カウンターから長い距離を走った10番M{岡本大生(3年)が同点弾を決めると、直後の同9分には岡本から左のMF古結優希(3年)に繋がり、クロスを栂井がダイレクトで決めて、再び試合をひっくり返した。

 さらに後半14分の山尾のミドルは惜しくもポストを叩いたが、同24分、西尾が左足で放ったシュートが、GK及川康生(3年)の手を弾いてゴールイン。終盤はDFの枚数を削るなど、専大北上が攻撃に重心を置いたこともあったが、冷静な試合運びをみせた奈良育英が見事な逆転勝ちを飾った。

 奈良県リーグ1部を優勝した奈良育英は、先月行われたプリンスリーグ関西プレーオフに出場。1回戦で京都共栄にPK勝ちし、プリンスリーグへの復帰を決めた。しかし1部、2部を決める決定戦では、大阪学院大高に0-9で大敗を喫していた。

 ショッキングな敗戦だったが、梶村監督は「すべてのベースが違う試合だった。そこでベースが上がる試合になった」と振り返る。栂井も「その試合があったからこそ、1か月間、チームを一からやり直そうと思った。自分たちのベースができた試合になった」と同調したように、いい教訓と捉えて全国大会に向けた調整を行ってきた。

 失点しても焦らない。この日はその教訓を生かして、我慢強く戦った。逆転弾を奪われたあとでも、山尾は「もう一度気持ちを立て直して主導権を握ろうと思っていた」という。「ひっくり返せる自信?ありました」と堂々と答える。“ベースの違い”を見せつけられた戦いから1か月。しっかりと全国仕様に仕上げてきた奈良育英が、1か月前に大敗した大阪学院高が戦った大阪予選を勝ち抜いた阪南大高との2回戦に進む。

(取材・文 児玉幸洋)
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