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“相手の土俵”でもタフに戦い、流経大柏を撃破。前回の全国8強超え狙う日体大柏が千葉連覇へ王手

ゲキサカ / 2023年11月7日 14時25分

 そして、榎本監督が指摘したのは、「球際とか相手に取られてしまいましたよね。そこはらしくなかった」という点について。日体大柏の神野も「一人ひとり球際戦えていたのが一番だと思います」と振り返っていたが、競り合いで日体大柏の選手が上回っているシーンが散見された。

 日体大柏の根引謙介監督は、「本当、選手がタフに戦ってくれたというのが、一番じゃないですかね、勝因は。“相手の土俵”の中でしっかりと戦えたのは本当に良かったんじゃないかと思います」。球際の強度は流経大柏が伝統的にストロングポイントとしてきた部分だ。日体大柏はこの試合へ向けて準備し、ゴール前やセカンドボールの攻防など“相手の土俵”で良くバトル。また、この日はFW森田寿一(3年)が出場停止で不在だったものの、大和田とFW沼田大都(1年)が運動量を増やして守備面でも貢献するなど、流経大柏に主導権を握らせなかった。
  
 流経大柏は後半開始からU-17日本代表MF柚木創(2年)を投入。開始直後に左クロスを上げ切るなどチームを勢いづける。7分には柚木の好パスから田中がクロス。9分には右CKをCB高橋力也(3年)が頭で合わせる。だが、これは安定感の高い守備を見せていた日体大柏GK原田眞透(3年)が反応。逆に日体大柏は、大和田が推進力のある動きを続け、エース片野が左のスペースへの抜け出し、ドリブルから決定的なシュートやラストパスに持ち込んだ。

 そして、23分、日体大柏は片野の左CKからCB岡崎来夢(2年)がヘディングシュート。このこぼれを神野が左足で叩き込み、2-0と突き放した。その日体大柏は後半も強度が落ちない。流経大柏は失点直後に186cmCB塩川を前線へ。だが、日体大柏は神野が高さを発揮し、各選手が意識の高いカバーリングを続ける。

 日体大柏はこの日、今村が前後半に相手に競り勝ってガッツポーズ。集中力も、闘争心も持ってプレーしていた。神野は「一人抜かれてもそこのカバーは全体が意識して、一個ズレるとか流動的にやれていた」と頷く。その日体大柏は奪ったボールを長短のパスで繋ぎ、38分にはMF大内晴貴(3年)がワンツーから右足シュート。39分にも、左エンドライン際を突破した片野が決定的な右足シュートを打ち込む。

 だが、勝利への執念を見せる流経大柏はGK土佐昂清(3年)がいずれもストップ。そして、40+3分には交代出場MFオラツンジ・アダム(3年)が獲得したPKを中田が右足で決め、1点差とした。その後も前線へボールを蹴り入れるが、もう1点を奪うだけの時間は残されておらず、試合終了。インターハイ予選での決勝トーナメント初戦敗退をバネにしてきた日体大柏が、決勝進出を果たした。
 
 J1・柏レイソルと相互支援契約を結んで強化を進める日体大柏は、初出場した昨年度の選手権で8強。期待されて今年を迎えたが、関東大会予選は準決勝敗退、インターハイ予選も早期敗退と結果を残すことができていなかった。けが人も増加し、思うような戦いができず。根引監督は夏前頃が最も苦しかった時期だったと明かす。

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