[MOM4622]尚志MF高橋響希(2年)_青森山田撃破。左利きの10番がボールに多く触れ、ゴールも演出
ゲキサカ / 2024年1月31日 14時33分
[1.29 東北高校新人大会準決勝 青森山田高 1-2(延長)尚志高 Jヴィレッジ]
大一番で2得点に絡む活躍。尚志高(福島1)の仲村浩二監督は「(大会を通して見ても)10番なりの仕事はしてくれたんじゃないかな。体が強くなってきたんで、凄く余裕がある。サイドバック(SB)もやってくれるんで、戦術的には、凄く器用に使える」と10番MF高橋響希(2年=RENUOVENS OGASA FC出身)を評価していた。
仲村監督が青森山田戦のプレーについても高評価。本人は満足していなかったものの、「攻撃の起点になれたと思います。ディフェンスラインの横とかに入って、ボール触る回数増やして得点に繋げられるようなロングパスとかも出せるように意識していました」と説明する。青森山田相手に余裕を感じさせる動き。左利きのボランチはボールサイドに現れ、その身のこなしとキープ力で相手DFの足を止め、対応を遅らせていた。
「それは(コーチの)小室(雅弘)さんのアドバイスで、『常に顔上げろ』って言われてるんで、どんな時でも山田のプレッシャーにも負けないぐらい。常に練習から顔を上げてやってるんで、それは試合に出たかなと思います」
常に視野を確保しながらボールを動かし、先制点と決勝点のシーンでも的確な配球でゴールを演出した。対峙した青森山田高のダブルボランチはいずれも注目プレーヤー。だが、「フィジカルとか、そこら辺はまだまだ負けてたんですけど、パス回しとかは全然上回ってたのかなと思います」。中盤の攻防において、回収力も魅力のMF星慶次郎(2年)とのコンビで上回れたという感覚を持っていた。
元々右利きだが、父親の影響で「小学校になる前に左利きになっていたと思います。強制的に左になって、キック好きだったんで、ずっと中学校の時も小学校の時も蹴っていて、それで得意になったのかなと思います」。サイドチェンジなど左足キックには特に自信を持っている。
岩手県のRENUOVENS OGASA FCから、ショートパスを繋ぐスタイルに憧れて尚志へ進学。だが、入学直後の5月に腰椎分離症となり、半年もの間、サッカーをすることができなかった。「最初はもうみんなに追いつけるかなと。でも、コーチたちが使ってくれて、自主練も怪我の期間にウェイトをたくさん積んで、地道に。その時頑張ったのが、今、貯金にできている」。フィジカル面が向上。昨年1年間、セカンドチームの一員としてプリンスリーグ東北に出場し続けたことも現在の活躍に繋がっている。
プレミアリーグを戦う強豪校の10番を背負っていることについては、「そんな重く捉えてはないですけど、10番として試合に出続けて結果を残したいっていうのが強いですね」。県新人戦、そして東北新人戦でも左SBを経験し、自信を持ってプレー。選手としての幅も広げている高橋は、アジリティの部分などをより強化してチームを勝たせる存在になる。
(取材・文 吉田太郎)
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