今夏補強1人も現在6位! PO昇格組・東京V躍進の背景にある“2つの宝”…城福浩監督「選手が頭から出す湯気は汗だけじゃない」

東京Vを率いる城福浩監督

[11.30 J1第37節 東京V 4-5 川崎F 味スタ]

　東京ヴェルディの城福浩監督が今季ホーム最終戦となった30日のJ1第37節・川崎フロンターレ戦(●4-5)後、熱血漢らしい言葉で選手たちを称えた。

　東京Vは昨季にJ1昇格プレーオフを制し、16年ぶりにJ1復帰。シーズン序盤こそ苦戦したが、開幕6試合目で今季初白星を挙げると、そこから着実に勝ち点を積み重ね、今節を終えて堂々の6位に位置している。

　城福監督はホーム最終戦セレモニーで「ここまで臨んできたJ1。1年で去ってはいけない。この舞台を絶対に譲ってはいけない。だから絶対に諦めてはいけない。そういう雰囲気をみなさんが作ってくれました。なので踏ん張れました」とファン・サポーターに感謝。「我々にとっては、本当にみなさんは宝です」と大事な存在であることを強調し、選手たちのサッカーに対する熱量についても語った。

「今年の我々の勝ち点が評価に値するかどうか、それは我々は興味がないです。他の人が決めることです。ただ、胸を張って言えることがひとつあります。それは全員で準備をして、全員で努力をして、全員で戦って、ここにいる全員が成長したということです」

「ウォームアップの時からなんですけども、それこそヘディングひとつから誰一人、手を抜かなかったです。笛から笛まで本当に集中していました。全体練習が終わった後に、指名選手がエクストラと言われるトレーニングをやります。ほぼ毎日やります」

「その時に頭から湯気を出してやるんですね。頭から湯気を出すっていうのは、汗じゃないんですよ。汗と気迫と悔しさ。これを毎日かくんですよ。それを見ていてレギュラー陣は気を抜けるはずがない。これがこのチームの宝なんです。このチームは、夏に補強を1人しかしなかった(鹿島からレンタル加入したMF松村優太のみ)。ただ彼ら自身が成長して、彼らが競争力をつけたんです。僕は彼らを誇りに思います」

　ファン・サポーターの強烈な後押しと、上昇志向を持った選手たちの切磋琢磨。東京Vの躍進を呼び込む“2つの宝”を語った城福監督に対し、スタンドから大きな拍手が送られた。
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