アジア杯にパリ五輪など50試合以上出場の「濃い1年」を終えた細谷真大、柏での得点については「物足りない。だからこの順位」
ゲキサカ / 2024年12月10日 11時59分
[12.8 J1第38節 札幌 1-0 柏 プレド]
「色々な経験をさせてもらいましたし、濃い1年だったなと感じます」
柏レイソルFW細谷真大の怒涛の1年が終わった。
2023シーズン、チームは12月3日の最終節まで残留争いを繰り広げたが、柏の絶対的エースストライカーとして君臨した細谷は、自身初の2桁得点となる14ゴールを記録。2022シーズンのベストヤングプレーヤーに続いて、2023年は優秀選手賞にノミネートされ、12月5日のJリーグアウォーズにも参加した。
4日後の9日には、川崎Fとの天皇杯決勝で延長までの120分間をフル出場。年末からは日本代表に合流し、2024年1月1日のタイ戦で先発フル出場し、1月中旬からカタールで開幕するアジアカップのメンバー入りを果たす。初戦のベトナム戦でスタメンを飾るも、1-1で迎えたHTで交代に。その後は3試合出番がなく、日本が敗れた準々決勝のイラン戦で後半AT7分からの出場にとどまった。
アジアカップで日本が敗退し帰国後は、2月18日のちばぎんカップで後半開始から途中出場し、1週間後のJ1開幕へ。リーグと並行しながらパリ五輪のエースストライカーとして、4月のパリ五輪アジア最終予選を戦い、準々決勝、準決勝でゴールを挙げて日本をパリへと導き、7月からはじまったパリ五輪でも全4試合に出場。マリ戦でのドリブル突破からのアシスト、イスラエル戦での決勝点、スペイン戦での“幻のゴール”など、世界を相手に躍動した。
「アジアカップで悔しい思いはした中でもオリンピックに挑みましたけど、オリンピックでも幅広いプレーっていうのは見せられたと思いますし、悔しさをそこにぶつけられた」
日の丸を背負って活躍が続く一方で、柏ではジレンマが続く2024シーズンだった。今季初ゴールは第14節まで待たなければならなかった。最終的なゴール数は「6」。最終節・札幌戦でもゴールネットを揺らしたが、オンフィールドレビューの結果、取り消された。
「自分からしても物足りないと感じますし、だからこの順位にいると思うので。そこはしっかり受け止めないといけない」
カウンターだけに頼らないサッカーを柏が志向した中で、起点になる、ボールを運ぶ、アシストをするという役割も一層担った今シーズンの細谷。Jリーグの公式サイトによると、2023シーズンの細谷のアシスト数は記録されていないが、2024シーズンは「5」に。これはチーム内ではFWマテウス・サヴィオ(7アシスト)、MF手塚康平(6アシスト)に次ぐ数字だった。
J1で32試合、天皇杯で2試合、プレシーズンマッチで1試合、A代表で3試合、U-23代表で14試合(非公開試合除く)に出場してきた2024年は終幕した。「1回、ボールから離れようかなと(笑)。しっかり休みたいと思います」。高く羽ばたいた23歳のストライカーは、来るべきシーズンに備えて束の間、羽を休める。
(取材・文 奥山典幸)
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