アスリート中村憲剛の“上がり”に「これ以上ない引退試合だった」、会見場で最後にほのめかした“未来”
ゲキサカ / 2024年12月14日 22時3分
2020シーズン限りで現役を退いた中村憲剛(44)がUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで4年越しの引退試合を行った。参加選手は100人を超え、観客も2万2014人が駆け付けた。試合後の会見では「これで悔いが残ったらバチが当たる。それくらい本当に幸せな時間を過ごさせてもらった。これ以上ない引退試合だった」と笑みを浮かべた。
川崎フロンターレ一筋で引退した2020シーズンはコロナ禍だった。引退セレモニーでは人数制限や録音されたチャント音源という形だったが、「そこはしょうがないと思っていた」(中村)。それでも制限解除となった状況で、改めてサポーターからチャントの歌声が聞こえると、中村に引退試合への思いが芽生えた。
そして4年越しに開かれた盛大なイベントで、多くの仲間やファン・サポーターに囲まれた。「幸せな一日だった。ピッチ上の選手たちも含めて、ファン・サポーターの皆さんだったり、自分の見ている景色は最高だった。選手のみんなも楽しかったと言ってくれた。それがすべて。自分がどうこうというよりも、皆さんが楽しんでもらえればいいなと思っていた。皆さんが楽しいところを見て、僕も楽しんでいたので言うことない」。慣れ親しんだ川崎の地で、改めてアスリートとしてのピリオドを打った。
イベントは終始盛り上がり続けた。終了間際には家長昭博と谷口彰悟が寿司とお茶を贈って“上がり”と締めくくった。中村自身も「(ハイライトは)最後じゃないですか。引退試合ってしんみりするのかなと思ったけど、最後ちゃんと笑いに持ってくるあたりが我がチームだなと思う」と“らしさ”溢れるエンディングを喜んでいた。
飄々としたキャラクターはみんなに愛された。サッカー人生で出会った100人を超える仲間たちが集まった。前チェアマンの村井満氏も訪れ、イベント終了後には中村と抱擁を交わしていた。記者会見では軽妙なトークで記者たちを笑顔にする。「最後チャントを歌ってもらって幸せ者だなと思ったし、終わるというか卒業というか。選手を辞めて4年経っているけど、改めてあのとき止まっていた時が動き出すというか……まぁ動き出すというか終わるんですけど……ちょっと何言っているかわかりません(笑)」。沈黙していた会見場が笑いに包まれた。
現役を退いてからは解説業や日本サッカー協会のロールモデルコーチを務める傍ら、ライセンス獲得にも励んだ。今年夏にはS級コーチライセンスを獲得。新たな目標に向けて選択肢を増やした。改めて今後の目標を口にする。
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