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大学スポーツ薬物汚染「底なし」の元凶…今度は名門・関学大アメフト部で大麻疑惑、毛髪検査は拒否

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月31日 9時26分

大学スポーツ薬物汚染「底なし」の元凶…今度は名門・関学大アメフト部で大麻疑惑、毛髪検査は拒否

頭を下げる関学アメフト部の大村監督(右)(C)共同通信社

 今度は西の雄である。

 アメフトの大学日本一を決める甲子園ボウルを制すること最多の34回、昨年の同大会で6連覇を果たした関学大に違法薬物問題が発覚した。

 日本アメリカンフットボール協会が30日、6月から7月にかけて行われた20歳以下のU20日本代表のカナダ遠征中に、関学大の5選手に重大な規律違反があったとして、当該選手に処分を下したと発表。そのうち1選手は「大麻含有製品の蓋然性がある物質を所持・使用した」とし、日本代表資格を無期限停止に、同大には当該選手の無期限活動停止を勧告した。

 大学アメフト部では、歴代2位の甲子園ボウル制覇21回を誇る日大が昨年、大麻や覚醒剤など違法薬物による部員の逮捕が相次ぎ、廃部になったばかりである。

 30日夕方に会見した関学大アメフト部は冒頭、池埜部長が「処分が下されたことを重く受け止めている。大変、申し訳ありませんでした」と、カナダ遠征に帯同していた同部の大村監督らとともに謝罪したものの、「協会の発表内容と見解の相違がある」とし、処分を受けた5人に実施した尿検査の結果を陰性だったと公表。「使用の事実を認定する証拠を把握していない」としたうえで、チームの活動を継続する方針を明言した。

 無期限出場停止処分となった選手は大麻の使用を否定している一方、協会から要請された毛髪検査の受験は拒否しているという。拒否の理由として、「U20日本代表の選手やその保護者から、本人ら5人がほぼ大麻を吸っていると決めつけるような言動があったこと」などを挙げていると明かした。

 スポーツライターの津田俊樹氏がこう言う。

「協会、関学大には徹底的に真相を究明する義務がありますが、一方で今回の問題を受け、関西リーグに所属する某大学の指導者に話を聞いたところ、彼はこう言っていました。『性善説に立った指導が限界を迎える時代になってしまった』と。『これまでのように、部員がやるわけがない、と考えてはいけない。やるかもしれない、と思って指導しています』と、警察の薬物担当を招いて、定期的に講演をしてもらっているそうです。一般学生を含めた大学生の間にはそれだけ広く薬物が蔓延している。ネット社会の負の側面で、大麻や覚醒剤が身近になってしまったのです」

 実際、日大の薬物問題以降も、東農大のボクシング部、早大の相撲部でも大麻吸引が発覚。日大問題前には、首都大学野球の名門・東海大で複数の部員による大麻使用が問題になった。

「大学スポーツの荒廃の背景には、特に少子化に直面する私立大学の経営問題がある。スポーツ推薦による運動部を強化して宣伝に利用する方針に拍車がかかっています。就職に有利だという理由で運動部に籍を置く打算的な学生も増え、その結果、体育会系運動部の肥大化が進んでいる。アメフトの名門・関学大には女性マネージャーなどのスタッフを含めて180人超の部員がいる。関学大アメフト部に限らず、これでは、指導者の目が行き届きません」(前出の津田氏)

 不祥事は起こるべくして起こっている。

  ◇  ◇  ◇

 日大はアメフト部の不祥事により、今年の受験志願者数が激減。「日東駒専」から脱落危機に瀕している。いったいどのくらい減ったのか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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