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「朝まで生テレビ」をスパッと打ち切れないテレビ朝日“あっちもこっちも田原組”のお家事情

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月22日 9時26分

「朝まで生テレビ」をスパッと打ち切れないテレビ朝日“あっちもこっちも田原組”のお家事情

田原総一朗も90歳(C)日刊ゲンダイ

【テレビが10倍面白くなるコラム】

 討論番組というより、討論バラエティーのテレビ朝日系「朝まで生テレビ!」は、今月27日深夜の放送でついに地上波から消える。1987年のスタートから37年半、左からも右からも、上からも下からも叩かれ、毀誉褒貶にぎやかなところが番組の魅力だったが、あわや殴り合いかという映画監督の大島渚と作家・野坂昭如も、憤激してスタジオを出て行ってしまった評論家の西部邁も鬼籍に入り、最近は90歳の司会、田原総一朗がひとり暴走して盛り上げるしかなく、評判はがた落ちだった。

「かつては本気で怒鳴り合うライブ感にワクワクしたものですが、いまはみんな行儀がよくて、政治家も小粒。田原さんが本番中にうたた寝していたことも、間違いなく何回かありましたよ。熱量低下は著しく、番組として終わっていることははっきりしている」と、かつて出演していた評論家は残念がる。

 10月からはBS朝日に移り、その月の最終日曜夜7時から2時間、タイトルもそのままで継続されるという。しかし、いつまで続くことやら。

 あしたは休みという深夜の放送だったから、とんでもない脱線も暴論も面白がられたが、くた~っとした日曜のゴールデンタイムに、暑苦しいナマ激論なんて誰が見たがるのか。消滅は時間の問題だろう。

 スパッとやめてしまえば、“伝説の名物番組”のまま終われるし、田原も老体に鞭打つこともない。が、どうやらテレ朝側にやめたくない“気分”があるらしい。

「早河洋会長、渡辺信太郎・報道局統括部長は、朝生初期からプロデューサー、ディレクターとして関わっていました。そのころは、朝日新聞からの天下りや出向記者が局内で幅を利かせていて、そんな中で、早河さんらプロパーが田原を担いで苦労して立ち上げたのが朝生です。彼らはテレ朝が視聴率3冠王になったいまも、自分たちの原点は朝生=田原という思いが強いんです。また、現在の鈴木裕美子チーフプロデューサーや吉成英夫チーフディレクターは、田原が日曜朝の『サンデープロジェクト』の討論進行役だった時も担当で、構成作家の久利一さんは田原の番組をずっと担当しています。つまり、今のテレ朝はあっちもこっちも田原がらみなんです」(メディアアナリスト)

 そんな「田原組」にしてみれば、田原の番組がなくなるのは自分のテレビマン人生が終わるような気分だろうし、周囲も「もう打ち切りにしましょう」と言い出しにくい。そんな恩義のある田原に、「死ぬまで朝生はやる!」と宣言されたら、首に鈴をつけられる人はいよいよいない。

 それにしても、日曜夜のBS朝日にはすでに田原が司会の「激論!クロスファイア」が6時からある。これもサンプロの移転番組である。朝生が来たら、月末は田原の引退延長番組が2本連続、計3時間も続くことになる。さすがにこれはやり過ぎだろう。いや、田原はすっかりその気になっているらしい。100歳までがんばれ!

(コラムニスト・海原かみな)

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