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ずっと夢を見ていた…歌手の井上あずみさん脳出血での緊急手術を振り返る

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月23日 9時26分

 病院はリハビリ時間が決まっていますけど、家にいると日常がリハビリになるのでだいぶ歩けるようになりました。週2回プールで歩いて、鍼治療も行っています。血のめぐりを30%アップするという加圧運動や、家の中でエアロバイクも始めました。やっちゃいけないことは何もないので、できることはすべてチャレンジしています。

 ただ、私、3年前に両足首を骨折しているんです。酔っぱらって階段を踏み外したので自分が悪いんですけどね。それがまだ治り切っていないこともあって、あまり無理はしないようにしています。

■音に合わせて歌えるようになってきた

 肝心の歌ですが、退院後も初めは全然歌えませんでした。昨年10月の段階では音程もリズムも取れてなくて、歌い出しもわからない状態。自分では歌えていると思っていても、夫は「これはやばいな~」と思ったそうです。

 でも、やっていくうちにだんだん良くなって、音に合わせて歌えるようになってきました。ただ、小さい声ならいいのですが、大きな声を出そうとするとまだ外れやすい感じです。11月には、昨年中止になった40周年記念コンサートのリベンジとして「アニソン文化祭2024」があるので、それに向けて猛練習中です。発音が悪くてまだ聞きづらいところがあるとは思いますが、総合司会を中心にやらせていただくので、滑舌よく進行できるように頑張っています。

 食生活ではお酒をやめて、塩分を気にするようになりました。

 以前は毎晩ワインを1~2本空ける“酒豪”で、お煎餅を欠かさない生活でしたが、スパッと断酒。でも脳の神経がちゃんとつながって、納得できる歌が歌えるようになったら、解禁して祝杯をあげようと思っています(笑)。

 病気をして、「いい人と結婚したな」とあらためて感じました。ひとりじゃないんだと思えることは幸せです。何より、こんなにいろいろなことをやってくれるダンナさんは、まれだと思います。炊事、洗濯、全部やってくれて、本当に主人には頭が上がりません(笑)。看病疲れで病気にならないか心配です。いつか恩返ししなくちゃと思っています。

 残念なのは、まだ普通に歩けないことです。麻痺ってこういうことなんですね。みんなが簡単に歩いているのを見るたびに、なんで自分は歩けないんだろうって思います。

 でも、心がけているのは笑顔。いつも笑いをとることを考えています。その点で言うと、今日はまぁまぁ冴えていたんじゃないかしら(笑)。

(聞き手=松永詠美子)

▽井上あずみ(いのうえ・あずみ)1965年、石川県出身。小学4年生から児童合唱団に所属。83年に歌手デビューを果たし、86年にスタジオジブリ製作映画「天空の城ラピュタ」のエンディングテーマ「君をのせて」で一躍注目を浴びる。その後も「となりのトトロ」「魔女の宅急便」などの主題歌や挿入歌を担当した。復活コンサートとして11月16日に「アニソン文化祭2024」(川崎市・洗足学園前田ホール)が開催される。

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