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女子プロレスラー神取忍さんは10月に還暦 今だから語る名言「心を折る」誕生秘話【あの人は今】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月24日 9時26分

女子プロレスラー神取忍さんは10月に還暦 今だから語る名言「心を折る」誕生秘話【あの人は今】

神取忍さん(C)日刊ゲンダイ

【あの人は今こうしている】

 神取忍さん(女子プロレスラー/59歳)

 昭和、平成、令和と一度も引退することなく現役でリングに立つ“ミスター女子プロレス”神取忍。現在は女子プロレス団体「LLPW-X」の代表、経営者としての顔も持ち、10月に還暦。11月18日に東京ドームシティホールで「神取忍還暦祭り~人生もう1度、これからも真向勝負」を開催するという。

■10月で還暦

「プロレスラーのまま還暦を迎えるなんて、びっくりだよ! 自分が一番信じられない。風間(ルミ/享年55)と(92年に)LLPWを立ち上げたときは、風間が業界初の女社長で選手だったもんだから、『3カ月で潰れる』とか、さんざん言われ続けたからね。でも、道がないんだったら自分たちでつくっていけばいいじゃないかってことで必要以上に動いて、『そんなんじゃ40(歳)になったら絶対に体を壊すよ』なんて言われてたけど、気づけば40になっちゃった、50を過ぎちゃった。いまも変わらず元気です、みたいな。ガハハハハハッ!」

 中学3年生で柔道を始め、格闘技歴は45年。地元・神奈川の町道場出身で、実業団にも属さずに全日本選抜柔道体重別選手権(66キロ級)3連覇、世界選手権3位ほか、数々の成績を収めた。

「大学や実業団に属してないから毎日稽古できる環境がない。そこをどう補うか考えて、自分に足りないのはスタミナだとわかると、克服するメニューを考えて、とにかく走り込み。どうすれば心拍数が200まで上がるかとか。町道場の週3回の稽古じゃ足りないから大学に出稽古に行く。ただ、18~19歳の頃は自分も非常識で、終わったら掃除もせずにとっとと帰るみたいな。組織に入ってたら、即退部だね(笑)。そういう自分の性格をわかってたから、組織や実業団には属さず、自由を選んだ。自由にはリスクも伴うけど、その責任も自分で取ろうと」

 21歳の時、プロレスラーに転身。元ビューティ・ペアのジャッキー佐藤(享年41)の新団体「ジャパン女子プロレス」の1期生から“四天王”に。ジャッキーとの壮絶マッチから「心を折る」という名言が生まれた。

「当時のジャパン女子では顔を傷つけないのが前提だったんだけど、顔面攻撃OKのなんでもありの試合をやったんだよね。そういうルールであることはお互いが納得してたんだけど、衝撃的だったみたい。柔道は『心・技・体』が揃って一本になるっていう考え方だから、『完膚なきまでに叩きのめす』とかっていう言葉とともに『心を折る』っていう表現をした。ノンフィクションライターの井田真木子さん(享年44)のインタビューで引き出してもらった言葉なんです。彼女が深掘りしてくれたおかげ、感謝しかないよね」

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