立憲・小沢グループに激震!党人事で「また煮え湯か」と疑心暗鬼…事実上の選対トップ案も具体化なし
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月26日 11時3分
露骨に身内で要職を固めた「平成のA級戦犯」は…(C)日刊ゲンダイ
政党トップに返り咲いた立憲民主党の野田佳彦新代表(67)が本格始動した。執行部人事の発表から一夜明けた25日、東武東上線ときわ台駅前で気分上々の街頭演説。「自民党に深い反省があるとは思えず、衆院選でペナルティーを与えなければならない」と威勢は良かったが、論功行賞人事は新たな党内対立に火をつけた。さらに大きな火種となりそうなのが、恩讐を乗り越えて野田を担いだ小沢一郎衆院議員(82)の処遇だ。
代表選出直後は「きょうからノーサイド」とか言っていたくせに、野田人事は露骨だ。枝野幸男元代表(60)を推した「サンクチュアリ」を告示直前に抜け、野田支援に回った小川淳也元政調会長(53)をナンバー2の幹事長に抜擢。重徳和彦政調会長(53)も、笠浩史国対委員長(59)も野田の推薦人。要は身内で要職を固めたわけだ。街頭演説では「中堅議員に大きな役割を果たしてほしい気持ちは前から持っていた」とエクスキューズしていたが、空々しい。
とりわけ疑心が渦巻くのは小沢グループだ。ボスの小沢をめぐり、事実上の選対トップである総合選挙対策本部の本部長代行への起用案が浮上しているものの、具体化していない。「また煮え湯を飲まされるのか」との不信の声が聞こえてくる。
■“A級戦犯”は何度でも裏切る?
というのも、野田と小沢は不倶戴天と言っていいほどの関係だった。野田は民主党政権の首相時代、消費増税と社会保障の一体改革の大綱を閣議決定。公約になかった増税強行に反発した小沢は集団離党した。政権が弱体化する中、野田は野党トップの自民党総裁だった安倍元首相の口車に乗せられ、衆院解散・総選挙を予告して大敗。第2次安倍政権を誕生させた「平成のA級戦犯」なのである。
「重たい歴史を乗り越えて小沢氏が野田氏に歩み寄り、代表選出馬を促したのは、自民党を引きずり降ろして政権交代を成し遂げる最大の好機到来と見たからです。3年前は泉健太氏の若さに期待を寄せて支援に動きましたが、泉体制発足後は遠ざけられ、冷や飯食いに遭った。まさか2連発はないでしょうが……」(中堅議員)
有権者を平然とコケにする人間にとって、裏切りなんて屁でもないのかもしれない。A級戦犯、そしてユダ幹事長と仲間たち。政権交代どころか、野党第1党の分裂なんて目も当てられない。
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