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血液型に関係する病気(4)新型コロナは重症化しにくい血液型は?

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月13日 9時26分

血液型に関係する病気(4)新型コロナは重症化しにくい血液型は?

写真はイメージ

 血液型は、新型コロナの感染リスクだけでなく、重症化のリスクにも関係しています。O型の人は、他の血液型と比べて約3割も重症化しにくいのです。

 一方、A型は最も重症化しやすくなっています。AB型の重症化リスクは、A型と同程度とする論文と、少し低いという論文があります。またA型は、O型と比べて死亡率も高いという論文もあります。

 日本の複数の大学と病院が共同で行った研究によると、感染リスクはA型とAB型が高くなっています。またAB型が最も重症化リスクが高く、O型の1.84倍だったとしています。

 なぜA型やAB型が重症化しやすいのかについて、いくつかの仮説が立てられていますが、これらの血液型は血が固まりやすく、O型は固まりにくいことが、大きな要因のひとつと考えられています。

 新型コロナの死者の多くは「多臓器不全」で亡くなっています。これは血管内にできた微小な血栓が、毛細血管に詰まることによって起こります。とくに毛細血管が多い肺、肝臓、腎臓、脳、心臓などは、酸素不足や栄養不足に陥って機能が低下し、最終的に死に至るのです。しかし新型コロナに感染すると、なぜ微小血栓ができやすくなるのかは、まだよく分かっていません。

 ただ血栓のできやすさは、血液型によって異なります。この連載の1回目で話したように、O型の人は、血液凝固因子のうち「フォン・ヴィレブランド因子」と「第8因子」の2つが他の血液型よりかなり薄くなっています。そのため血栓ができにくく、脳梗塞・心筋梗塞・肺塞栓症(エコノミークラス症候群)などのリスクが他の血液型よりも低くなっているのです。

 それと同様の理由で、O型は新型コロナにかかっても、他の血液型よりも微小血栓ができにくいため、重症化しにくいと考えられるのです。

 逆にA型とAB型は血が固まりやすく、ケガをしても出血が止まりやすいのですが、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが、O型の1.2~1.3倍ほど高くなっています。血が固まりやすいことが、新型コロナでA型やAB型が重症化しやすい理由なのかもしれません。 =おわり

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