全勝高安に土でも…5月場所モンゴル勢が気を抜けないワケ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2017年5月20日 12時51分

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全勝高安が初黒星(C)日刊ゲンダイ

 19日の大相撲5月場所6日目、全勝の高安(27)に土がついた。相手は対戦成績6勝6敗と五分の玉鷲。立ち合いで低く当たる玉鷲に体を起こされると、そのままの勢いで押し出された。

 この日は白鵬(32)と日馬富士(33)が順当に勝ったため、無敗はこの2人のみ。稀勢の里(30)は痛めている左を使って大栄翔を下したとはいえ、すでに2敗している。これで優勝争いはモンゴル人横綱たちが一歩リードとなった。

 星の差を考えれば、稀勢の里と高安の田子ノ浦部屋勢は一見、不利に見える。しかし、このままモンゴル勢が突っ走れるかどうか。

 白鵬はこの日の遠藤戦がそうだったように、以前のような圧倒的な強さは鳴りをひそめている。終始、遠藤を押しまくったといっても、なかなか仕留めきれなかったのも事実だ。

 相撲評論家の中澤潔氏は「自分の力が落ちていることは白鵬が一番、わかっているでしょう」と、こう続ける。

「確かに今場所は迫力に欠けますが、相手の出方をよく見て、慎重に相撲を取っているように見えます。昔のように一気呵成に行く力はもうない。攻め込んでまわしを取って料理……という相撲が取れなくなっている。それでも全勝をキープしているのは、力半分、経験半分といったところです。問題は後半戦。関脇、大関、横綱が相手になる。その時も落ち着いて相撲を取れるかどうか」

 片や、得意の速攻相撲で波に乗る日馬富士。一見危なげないように見えるが、この力士ばかりはどう転ぶかわからない。というのも、日馬富士は両腕、両足に古傷を持つなど満身創痍。4月の春巡業でも「右ヒザに水がたまっている」と、顔をしかめていた。快進撃を続けていても、急転直下の懸念を常に抱えている。

 当然、稀勢の里と高安も後半になるほど強敵揃いになるのは同じ。要はモンゴル勢と田子ノ浦勢、両陣営の我慢比べだ。同部屋の兄弟弟子と異なり、白鵬と日馬富士の直接対決は避けられず、どちらかに土が付くのは避けられない。千秋楽まで目が離せない場所になりそうだ。


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