東京、静岡、愛知…小池新党の“集中攻撃”に自民激減危機

日刊ゲンダイDIGITAL / 2017年9月23日 9時26分

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小池都知事と河村名古屋市長は結構仲良し(右は川勝静岡県知事)/(C)日刊ゲンダイ

 太平洋ベルトが“百合子グリーン”に染まるのか。来週28日の衆院冒頭解散に向け、その動向が注目される小池百合子都知事。周辺は東京・静岡・愛知を新党の中核エリアに据え、候補者を次々と擁立し、小池知事をはじめ、各地の首長が選挙を全面支援する構想を描いている。

 この構想に向け、最初にアクションを起こしたのは河村たかし名古屋市長だ。20日に市長後継者が決まれば、若狭勝衆院議員らが月内の結成を目指す国政新党から次期衆院選に出馬する意向を明かした。

 前日には小池知事の“知恵袋”で都特別顧問の小島敏郎氏が辞職。都民ファーストの政務調査会事務総長に転身したが、もともと小島氏は河村市長率いる地域政党「減税日本」のブレーン。河村市長とは愛知の名門、県立旭丘高の同級生で“盟友の一大決心”にも関わるとみられる。

「都議選が終わった頃から小池知事の周辺は、“太平洋ベルト構想”を練り上げてきたようで、愛知の大村秀章県知事も新党と連動する見込みです。小池知事の周辺は、味方の少ない河村市長以上に大村知事が“手勢”を引き連れて、新党に合流すると息巻いています」(内情に詳しい関係者)

 静岡は新党結成の中心人物である細野豪志元環境相の地元だ。細野氏は民進党離党後から河村サイドと頻繁に連絡を取り合ってきたようだが、今年6月の静岡県知事選を巡り、一時出馬を模索。現職の川勝平太知事との関係は悪化したといわれたが、実は川勝知事と小池サイドの関係は良好だ。

■小選挙区当選の6分の1が集中

 県知事選で小池知事は川勝陣営の応援演説に駆けつけ、「ご恩をお返ししたい」(川勝)とし、若狭氏が開講した「輝照塾」の次回講義の講師依頼を承諾していた。当然、選挙になれば新党を支援するに違いない。

 小池知事という「カンバン」がどこまで通用するかはともかく、多くが「ジバン」と「カバン」を持たない新党の候補者にすれば、現職知事のバックアップは心強い。

 東京、静岡、愛知の小選挙区の数は計48議席。前回の総選挙で、自民はこの1都2県で36議席を獲得し、小選挙区の全当選者(223人)の約6分の1にあたる議席の大供給源となっていた。

 そこに恐らくは保守票を食い合うことになる“小池新党”が割って入るのだ。都民ファーストが大躍進した都議選の結果を基に共同通信が試算すると、東京の25選挙区で小池新党は22議席を獲得し、自民は2議席に終わるという。同じ現象が太平洋ベルトに広がれば、自民は壊滅的なダメージを受けかねない。

 もちろん、小池新党の東京・静岡・愛知への重点攻撃も“いいタマ”を擁立できなければ絵に描いた餅に終わる。また、自民が議席を失っても、改憲派の小池新党が取って代われば、改憲発議に必要な「3分の2議席」をキープ。結果的に安倍首相を喜ばせることにもなりかねない。

 サプライズ戦略に長けた小池知事のこと。選挙に向け、まだまだ“想定外”を準備しているに違いないが、有権者は思案のしどころ。いちいち惑わされてはいけない。

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