ラーメン「幸楽苑」は52店舗閉鎖…外食は倒産激増時代に

日刊ゲンダイDIGITAL / 2017年11月14日 9時26分

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ラーメン「幸楽苑」/(C)日刊ゲンダイ

 外食産業に異変が起きている。低価格をウリに業績を急拡大させてきたラーメンチェーンの幸楽苑は先週10日、採算悪化などの理由から全体の約1割に相当する52店舗の閉鎖を公表した。10月下旬には、売れ行き好調の「いきなり!ステーキ」を手掛けるペッパーフードサービスとフランチャイズ契約を結び、一部店舗をステーキ店へ変更する方針も打ち出している。

「人件費や原材料の高騰が背景です。業績も悪く、幸楽苑HDの今期(2018年3月期)の中間決算は営業利益、純利益とも赤字でした。店舗リストラは当然の判断でしょう」(証券アナリスト)

 サラリーマンに人気の「鳥貴族」もピンチだ。10月に280円均一(税抜き)から298円(同)へ値上げした途端に売り上げが落ちた。10月の売上高(既存店)が前年同月比で3.8%減に沈んだのだ。

 牛丼「すき家」(ゼンショーHD)は同じく2.1%減、「かっぱ寿司」(カッパ・クリエイト)は11.1%減だった。

「実は、外食を含む飲食業の倒産が増加しています。今年1月から10月の飲食業の倒産件数は634件に達し、前年同期比で19.8%増でした。特に人手不足による人件費高騰の影響を受けやすい大都市で倒産が急増しています」(東京商工リサーチ情報本部長の友田信男氏)

「食堂、レストラン」の倒産件数は前年同期比で38.8%増、居酒屋を含む「酒場、ビヤホール」は38.0%増、「喫茶店」は40.5%増だ。

 実質賃金は9月まで4カ月連続のマイナスを記録している。サラリーマンの懐はまったく潤っていないし、節約志向は高まるばかりだ。

「個人消費の低迷は長期化しています。外食産業は、ほんのちょっとした値上げが命取りになりかねない状況なのです」(前出の証券アナリスト)

 4月にはピザ専門店「NAPOLI」の遠藤商事・Holdings(東京)、10月にはステーキ店「KENNEDY」のステークス(東京)が倒産している。

「倒産が地方へと広がっていく危険性は高いでしょう。また10月は卸業者(物流)の倒産も目立ちました。倒産は川下だけにとどまらないということです」(友田信男氏)

 政府・日銀が声高にするデフレ脱却や“いざなぎ超え”は幻だ。日本経済は倒産激増の危機に直面している。

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