日本人のいない球団が希望 大谷“二刀流”への固執と開拓者精神

日刊ゲンダイDIGITAL / 2017年11月15日 9時26分

写真

2人の去就に注目(C)AP

「どう進展していくかはこれからだ。伝えるべきことは伝える」

 13日(日本時間14日)、米フロリダ州オーランドでGMミーティングがスタート。入札制度(ポスティングシステム)でメジャー挑戦する大谷翔平(23)の代理人を務めるネズ・バレロ氏は12日に現地入りし、報道陣にこう言った。

 ドジャースからFAになったダルビッシュ有(31)の代理人であるジョエル・ウルフ氏も12日に会場入りした。

 ポスティングでメジャー挑戦する大谷と、FAになったダル。米球界も注目する2人の去就が実は、深く関係しているという。

「大谷の希望は二刀流による育成が可能で、なおかつ日本人選手のいない球団だと聞いている。となると、ダルを取りにいく球団はおのずと大谷の選択肢から外れるのではないか」と、さる西海岸の代理人関係者がこう言った。

「ダルの相場は5年総額140億円といわれている。年平均30億円近い大金を払ってでもダルが欲しい球団はもちろん、来季のプレーオフ進出を狙っているわけで、それなりの戦力を抱えるチームに限られる。資金力があって常勝を義務付けられた球団に、二刀流選手を実戦で起用しながら育てる余裕はないと思うのです。ワールドシリーズで2戦連続KOされたダルにしても、同じワールドシリーズの舞台でやり返したいと話しているだけに、勝てるチームでプレーしたい。選手層の厚い球団を望んでいるでしょうから」

 例えば、現時点でダル獲得に積極的といわれるカブスやジャイアンツなどは大都市に本拠地を置き、人気も実力もある老舗名門球団。優れた選手を山ほど抱えながら、二刀流に固執する大谷を実戦で辛抱強く使って育てる余裕があるとは思えないと、この代理人関係者はみているのだ。

■日本人の助けを借りるのは不本意

 加えて大谷はパイオニア、つまり開拓者でありたいと考えている。

 会見では「自分はまだまだ不完全で、やらなければならないことが多い選手。そういう状態だから行ってみたい。高校を卒業したときもそういう気持ちだった。そういう(メジャーの)環境で自分を磨いたらどうなるのか興味があった」と言った。

 日本で完成された投手がメジャーでも通用した例は、野茂に始まって松坂やダル、田中ら枚挙にいとまがない。

 が、メジャーという特殊な環境で、もまれながらスターダムにのし上がった選手は現時点でひとりもいない。だからこそチャレンジしたい。

 すでに日本人選手のいるチームで、その選手の助けを借りながらステップアップするのは本意じゃないのだ。

 そういったフロンティア精神が、前出の代理人関係者のいう「日本人選手のいないチーム」につながっているのではないか。

 メジャーのFA市場は主力から順に売れていく傾向にある。各チームともまずは柱となるべきエースや4番打者を決めていく。

 メジャーの公式ホームページでは、今オフのFA選手をランク付け。1位がダル、2位にはFAではないものの大谷が入った。始まったGMミーティングでは、各球団の編成担当者と代理人の間でダルが真っ先に話題に上るのは想像に難くない。その去就が早々に決まる可能性は高い。

 大谷はしかし、移籍手段であるポスティングシステム自体がまだ正式に承認されていない。ルールが確立され次第、日本ハムがポスティングを申請し、交渉期間はそこから30日間だ。

 大谷の代理人であるバレロ氏はダルの交渉の行方をにらみながら、じっくりと移籍先を選定していくことになる。

日刊ゲンダイDIGITAL

トピックスRSS

ランキング