墜落アパッチは83億円 日本が米国の言い値で買う高額兵器

日刊ゲンダイDIGITAL / 2018年2月14日 9時26分

写真

墜落したアパッチの同型機(C)共同通信社

 佐賀県神埼市の民家に墜落し、操縦士2人が死亡した陸上自衛隊のヘリコプター「AH―64D」(通称アパッチ・ロングボウ)。世界最強の攻撃ヘリの呼び声も高かったが、数年前から「使いものにならないのでは」とささやかれていた。

 米マクドネル・ダグラス社製(現・ボーイング)のヘリだが、基本設計は90年代初頭という時代モノなのだ。このヘリを陸自は05年から富士重工業のライセンス生産で導入を始めたが、1機当たり83億円(08年度概算要求時)というベラボウな価格。ちょうど同時期にAH―64Dの後継機「AH―64E」(通称アパッチ・ガーディアン)が開発されており、韓国はこの最新鋭機を今年度までに36機を1兆8000億ウオン(約1800億円)で購入している。1機当たり50億円だ。

 機種が違うため単純比較はできないが、日本が1機約83億円で買ったヘリをイギリスは約60億円で購入しているのだから、やはりおかしい。

 だが、今年度の防衛予算でも日本はアメリカの兵器を“爆買い”している。米ロッキード・マーティン社製のステルス戦闘機「F―35A」は6機で881億円。1機当たり147億円で、これを将来的に42機購入する予定。航空自衛隊の要請で、さらに追加も検討されている。

 また、北朝鮮の弾道ミサイル防衛関連経費として1791億円を計上。そのうち、次期新型イージス艦とイージス・アショア(地上配備型のミサイル防衛システム=2023年配備)に搭載する迎撃ミサイル「SM―3ブロックⅡA」「SM―3ブロックⅠB」の取得に合わせて657億円。ところが、ブロックⅠBの改良型であるSM―3ブロックⅡAは、1月にハワイで行われた迎撃実験に“失敗”。昨年6月の実験にも失敗しており、3回中2回が失敗という低打率だから今から先が思いやられる。

 なぜ、こんなものを米国の“言い値”で購入しなくてはいけないのか。

「高額になる原因は、単年度予算でちまちま買ってしまうことと、ライセンス料が高いこと。韓国のように大量にまとめ買いすれば、いくらか安くなるのです。トランプ大統領の顔色をうかがい、割高な値段で購入しているという人もいますが、それは間違いでしょう。もっとも、納税者のひとりとしては、調達の仕組みを変えるなどして効率化を図ってもらいたいものです」(軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏)

 海外で「ディスカウント・プリーズ」と連呼する大阪のおばちゃんを見習った方がいいようだ。

日刊ゲンダイDIGITAL

トピックスRSS

ランキング