また“肛門コンプレッサー”…被害男性は「ほぼ即死」の恐怖

日刊ゲンダイDIGITAL / 2018年7月19日 9時26分

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 また“コンプレッサー”の悪ふざけで死者が出た。

 同僚男性の肛門に空気を注入して死亡させた傷害致死容疑で、会社員の吉田佳志容疑者(34=茨城県つくば市)が14日、同県警に逮捕された。

 関係者らによると、吉田容疑者は13日午後5時ごろ、勤務先である同県龍ケ崎市の建設機械メーカーの工場で業務を終え、清掃作業中に、業務用の高圧コンプレッサーで機械に付着した汚れを吹き飛ばしていた。

 そこへ同僚のAさん(46)が通りがかり、吉田容疑者はふざけて、Aさんの背後から空気を吹きかけた。驚くAさんのお尻にさらにノズルを近づけ、作業服の上から肛門にギュッと押し付けたという。

「シューーーー!!」

 すると突然、Aさんは顔面蒼白(そうはく)となり、その場に倒れこんだ。騒然とする同僚たち。慌てた吉田容疑者は、Aさんに声をかけたが、すでに意識が混濁した状態だったという。

「同僚が119番通報し、Aさんは救急車で病院に搬送された。しかし肺の損傷により、死亡が確認され、午後7時40分ごろ、病院から警察に連絡が入りました」(捜査事情通)

 普段の吉田容疑者の勤務態度は真面目で、Aさんとの間にトラブルもなかったという。同僚同士の悪ふざけのつもりが、大事故につながった。調べに対し吉田容疑者は、「まさか死亡するとは思わなかった」とショックを受けているという。

 吉田容疑者の近隣住民もこう話す。

「5年くらい前に引っ越してきたんですが、小さなお子さんが2人いて、会えばあいさつもするし、だんなさん(吉田容疑者)も奥さんも真面目そうな人ですよ」

 ちなみに昨年12月にも千葉の別の会社で、同じように、同僚の肛門にコンプレッサーで空気を注入し、死亡させる事件が起きている。

 肛門から高圧で空気を送り込むことの危険性について、「しば胃腸こうもんクリニック」(東京都港区)の佐藤幸宏院長は「検死したわけでないので詳細は分かりませんが」と前置きした上で、こう警告する。

「高圧で注入された大量の空気が大腸の壁を突き破り、胸腹部に充満し、一瞬にして肺を破裂させた可能性が考えられます。大腸の壁は4ミリ程度しかなく、非常に破損しやすい。われわれ医師も手術で肛門から内視鏡を入れるときなどに、腸内の汚れを除去するため、一緒に空気を注入することがあります。しかしそれも、わずか20ccぐらいです」

 それでも注入するにつれて圧迫感を感じ、苦しがる患者もいるので、ゆっくりと少しずつ注入するという。

「工業用の高圧コンプレッサーの場合、医療用ではあり得ないほどの強い圧力で、一瞬にして大量の空気が注入されると考えられます。非常に危険です」(前出の佐藤幸宏院長)

 工場や建築現場で幅広く使われているコンプレッサーだが、使い方を誤ればリッパな凶器となる。ちょっとしたイタズラ心が、また、取り返しのつかない悲劇を生んだ。


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