建築不備で1.4万人転居 レオパレス21“悪質経営”の実態

日刊ゲンダイDIGITAL / 2019年2月10日 9時26分

写真

記者会見するレオパレス21の深山英世社長(C)共同通信社

「レオパレスのセキュリティーみたいに俺が守る」と男性が見えを切る広瀬すずのテレビCMで知られる単身者向けアパート建設大手のレオパレス21(東京都、深山英世社長)。レオパレスは2月7日、全棟調査の進捗状況について、法令違反の物件が延べ1324棟あったと発表した。

 建物オーナーから指摘を受けて社内調査を実施、延焼防止のための天井裏の仕切り壁が設置されていないなどの問題物件を所有するオーナーは1163人に及び、最大で1万4000人あまりに転居を求める事態に。引っ越し、住み替え、改修中の賃料保証などをレオパレスは実施するというが――。同社を取材してきたフリーライターの村上力氏は話す。

「レオパレス21は土地持ちの人にアパート経営投資をもちかけ、建築請負して一括借り上げによる賃料保証までやった。サブリースというオーナーにとってリスクの低い投資で業績を伸ばしてきました」

 空室が出ても賃料保証することは、賃料収入がオーナーへの支払いを下回れば逆ザヤになる。そしてまさに世界で不動産バブルがはじけた2008年のリーマン・ショック後、同社は10年3月期に790億円、11年3月期には408億円の巨額赤字を抱えて経営危機に陥る。

「11年にレオパレス21はサブリース契約解除を一方的に通告する『終了プロジェクト』を強行しました。考案したのは同社のメインバンクである三井住友銀行と関係の深い山田コンサルティングといわれています。しかし、神戸のオーナーからはサブリース契約解除無効訴訟を起こされた。その時にオーナーは違法建築も裁判の争点にしていたんです」(村上力氏)

 その結果、把握された違法建築は複数に及んだが、レオパレスは秘密裏に改修し続ける。昨年放送されたテレビ東京の「ガイアの夜明け」が内部文書を暴露した。レオパレス21は賃料契約と建設という2つのセールスポイントでオーナーを裏切ったが、それだけではないと村上氏は言う。

「巨額赤字を抱えたレオパレスは13年に320億円の公募増資を実施した。幹事会社はSMBC日興証券。問題は当時存在した違法建築や訴訟について投資家に開示しなかったということです。経営陣がこれらの重要情報を知らなかったはずはない。一般投資家までだまそうとしたのかと言いたい」

「理想の土地活用」という宣伝文句が寒々しい。

日刊ゲンダイDIGITAL

トピックスRSS

ランキング