強豪ラミゴを格安で…楽天が台湾球団を買収した“本当の狙い”

日刊ゲンダイDIGITAL / 2019年9月20日 9時26分

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19日、台北市で記者会見し、手をつなぐ楽天の代表者(左側2人)、台湾プロ野球の呉志揚コミッショナー(右2)とラミゴの劉玠延社長(右)(C)共同通信社

 楽天が台湾プロ野球チームのラミゴモンキーズを買収し、19日に台北市で記者会見が開かれた。楽天は2020年シーズンから台湾プロ野球リーグに参入することになる。

 ラミゴは昨季2年連続6度目の年間優勝を果たし、今年6月には台湾リーグ史上初の5半期連続優勝を成し遂げた強豪チーム。ゆえに徐々に選手の総年俸が高騰し、球団発足時の16年前に比べて3倍に膨らんだという。今年7月から地元ではラミゴ身売りのニュースが報じられていた。

 とはいえ、金額の相場は日本のプロ野球と比べれば格安で、買収額は1020万米ドル(約11億2000万円)。ソフトバンクが200億円、DeNAは65億円だったことを考えると、かなりのお買い得にもみえる。

 楽天の台湾マーケット本格進出の本質は野球よりも本社のネット通販事業の拡充にあるというが、別の狙いもある。そのひとつが若手台湾選手の青田買いだ。

 楽天は15年オフ、台湾出身の宋家豪(27)と育成契約。17年途中に支配下登録されると、昨季からリリーフを任され、今季はここまで44試合で24ホールドをマークしている。それでも育成出身のため、今季の年俸は1500万円と格安。今年8月には大船渡の佐々木朗希や星稜の奥川恭伸らが出場したU18野球W杯の台湾代表左腕、王彦程とも育成契約を結び、若手の有望株を先物買いしてきた。

 ここ数年は日本球界の助っ人戦略も様変わり。年俸の高い大リーグ経験選手よりも、育成に時間がかかっても若くて格安な逸材を探すのがトレンドになっている。

 台湾は特にプロ野球リーグ全体が不安定で、ここ10年余りで4球団が身売り。今年6月、かつて解散した味全が再加盟したものの、それを含めても稼動しているのは5球団だけ。選手の働き場が少なくなっていることも、日本の台湾マーケットの盛り上がりに拍車をかけている。

 流行の最先端を行く楽天。今回の「ビジネス」は成功するかどうか。

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