巨人FA補強に浮上する「第3の男」…メジャー流出濃厚エース菅野の後釜に

日刊ゲンダイDIGITAL / 2020年9月16日 15時0分

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エース菅野の開幕11連勝!(C)日刊ゲンダイ

 誰にも止められない。

 菅野智之(30)が15日の阪神戦に先発。「正直、近本君の一発2本は計算していなかった。安易に考え過ぎた」と反省したように、常に先手を取られる苦しい展開だった。しかし、味方打線が六回に5安打を集中して逆転。「スライダーも真っすぐも抜けるし、決まらないし、投げるボールがなかった」と振り返りながらも、6回で7安打を浴びながら3失点で粘った。巨人の開幕投手では1938年のスタルヒンに並ぶ82年ぶりの11連勝となり、原政権下では最速となる優勝マジック38を点灯させた。

 いよいよ、その時が迫っている――。チーム内でもそんな声が出始めている。リーグ制覇のことではない。かねて、将来的な大リーグ挑戦の夢を公言している菅野の移籍を、球団が認めるのではないかということだ。順当なら2021年に海外FA権を取得するエースについて、巨人・山口寿一オーナーは昨オフ、「菅野の場合はドラフトで1年待ってジャイアンツに来ている。その分、海外FA権を取得する時期も後の方にずれていく事情はある」と1年間の浪人生活を経て入団した期間を考慮する可能性を示唆。今村司球団社長も日刊ゲンダイのインタビューで「今のヒーローの条件は『世界』というキーワードが外せない。ファンの方が『行ってこい。頑張ってきて』と言うのか、『無理だろ』と思うのかが大きい。民意だと思う。ジャイアンツとしてはファンの気持ちを大切に柔軟に対応していこうと思う」と語っている。

 さるチーム関係者がこう言う。

「昨オフ、山口俊に球団初のポスティングシステムを使ったメジャー移籍が認められた。もちろん、FA入団時の契約に盛り込まれていたからだけど、時期は明記されていなかったそうです。つまり、15勝を挙げて最多勝を獲得するなど、投手3冠の活躍でリーグ優勝を牽引したことが大きかった。球団が容認するには、圧倒的な成績を残すことが絶対条件だった。菅野もこのオフに、認められるのは間違いありません」

 開幕11連勝。巨人でやり残したことはないだろう。「民意」だって後押ししてくれるに違いない。


ノーヒットノーランで株急上昇

 大塚淳弘球団副代表は先日、「うちは投手と外野手が足りない」とし、近大の佐藤輝明(4年)を外野手として1位指名することを示唆したばかり。菅野が流出すると仮定すれば、「数が足りない」という先発投手はどう補うのか。「FA補強で第3の男が浮上しそうです」と、さる球界関係者がこう続ける。

「菅野に次ぐリーグ2位の8勝(3敗)を挙げている『ライアン』こと小川(泰弘=30)です。昨オフに球団から提示された複数年契約を断って、6月20日に国内FA権を取得した際には『シーズンが終わった時に考えたい』と含みを持たせていました。ヤクルト周辺ではFA権を行使するのは既定路線とみられています」

 先月15日のDeNA戦でノーヒットノーランを達成し、一躍注目の人となった。13年に16勝で最多勝と新人王を獲得。3年目にも11勝を挙げた。昨年こそ5勝止まりだったものの、19年まで7年間で平均143回を投げた抜群の安定感とスタミナは貴重。最下位のチームにあって8月15日に5連敗、同23日に2連敗、同30日に5連敗をストップさせるなど、まさにエースという働きを見せている。菅野の後釜に座る資格はありそうだ。

■本命2人が残留、メジャーの線

「このオフのFA戦線は、3度のトリプルスリーを達成したヤクルト・山田哲人の争奪戦がメイン。巨人もオフの超目玉補強の位置付けで、水面下では調査を始めています。2人目は、防御率リーグ3位で、この前まで5連続完投勝利を達成するなど、圧倒的な馬力を誇る中日の左腕・大野雄大。巨人も当初はこの2人がメインとみられていました。それが、山田哲は上半身のコンディション不良で登録抹消を経験するなど、今季は成績が振るわないため、ヤクルト残留の線が出てきた。大野雄も今季の活躍でメジャーの評価が上がっているようです。中日残留を含め、予断を許さない状況になってきているのです」(前出の球界関係者)

 小川は愛知県出身。FA権を行使すれば、地元・中日も黙ってはいないだろうが、巨人とのマネーゲームでは分が悪い。山田哲、大野雄、そして小川――。3人とも所属球団での年俸がCランクではないため、ルール上、巨人が獲得できるのは2人だけ。絶対的すぎるエース菅野の後釜候補に、「第3の男」が浮上である。


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