来季の大谷翔平は「投手専念」二刀流推進の“後ろ盾”GMが解任必至

日刊ゲンダイDIGITAL / 2020年9月25日 9時26分

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空いているポジションは投手だけ(大谷)/(C)共同通信社

 これまで全米の注目を集めた二刀流が、来季は1本の刀だけで勝負することになるかもしれない。今季、投打とも低空飛行が続いたエンゼルス・大谷翔平(26)のことだ。

 2018年10月に受けた右肘靱帯を修復するトミー・ジョン(TJ)手術から復帰し、二刀流として期待された今季は投打ともからっきし。投手では2試合計1回3分の2に登板し、0勝1敗、防御率37・80。右肘周辺の筋肉を痛めて投手は早々と断念。23日(日本時間24日)のパドレス戦で7号2ランを放ったものの、ここまで41試合で144打数28安打の打率・194、7本塁打、24打点。チームはプレーオフ出場の可能性を残していたことから、極度の打撃不振を理由に今月12日(日本時間13日)のロッキーズ戦から5戦連続で欠場した。

 投げては160キロの剛速球、打っては特大の一発を放つどころか、投手を務めれば故障続き、打席でもサッパリ。投打とも結果を残せない大谷の起用法はエンゼルス首脳陣の頭痛の種になっているが、関係者の話を総合すると、来季は投手に専念することになりそうだという。

理解者であるエプラー氏の去就も…

 大谷にとって致命傷になるのは、今季終了後に契約が満了するビリー・エプラーGMを筆頭に球団フロントが刷新されそうなことだ。

 エプラー氏は15年10月にGMに就任してから、地区優勝はもちろん、昨季まで4年連続でポストシーズン進出すらできなかった。すでに地区優勝を決めた首位アスレチックスと9ゲーム差のア・リーグ西地区3位と低迷している(22日終了時)。潤沢な補強資金を与えられながら、ここ数年の最大の懸案事項だった投手陣の強化はならなかった。地元紙など複数の米メディアの報道によれば、オーナーのアーティ・モレノ氏は同GMとの契約延長を見送る方針だという。

 エプラーGMは17年のオフ、日本ハムからポスティングシステムによる大リーグ移籍を表明した大谷の獲得に尽力。ベーブ・ルース(ヤンキース)ら、メジャーでも数少ない投打の二刀流への挑戦を推進してきた。今年8月2日のアストロズ戦で、右肘周辺の筋肉を傷めていることが発覚した際も、「彼は依然として二刀流だ」と話し、投打のどちらかに絞ることは否定した。

 同GMは二刀流に固執する大谷にとって最大の理解者であり後ろ盾。エプラーGMが球団を去ることは、負担が大きい二刀流を後押しするフロント幹部を失うことを意味するわけで、来季はいよいよ特権を剥奪されかねないのだ。

ローテを守ることが最優先

 チーム内では、メジャーの新人では史上初の、9試合連続得点と打点の快挙を達成したジャレッド・ウォルシュ一塁手(27)が台頭。大谷と同じ二刀流のウォルシュは、今季29試合で86打数25安打の打率・291、8本塁打、23打点と結果を残している。強打の内野手が急成長、大谷を上回る結果を残したことで、来季は一塁にウォルシュ、DHにはベテランのプホルス(40)を固定。守備ができない大谷は必然的に弾き出されることになる。

「その代わり来季は開幕からマウンドに上がりそうです」と、現地で取材を続ける特派員のひとりがこう続ける。

「今季もエンゼルス投手陣は先発、リリーフとも崩壊状態(チーム防御率5・03=30球団中24位)。先発陣で機能したのは、オリオールズから移籍の右腕バンディ(11試合で6勝3敗、防御率3・29)だけだった。今オフの補強にもよるが、故障明けの大谷の体調が万全であれば、ローテに入る余地は十分にあるし、大谷が登板できないようなら、来季の投手陣の台所事情も厳しくなる。もちろん、来季も打者の練習は続けるものの、中6日だった登板間隔は中4日となり、シーズンを通じてローテを守ることが、最優先で求められるはずです」

 18年の渡米以来、打者に専念した時期はあっても、投手一本でシーズンを送るのは初めての経験になる。メジャー4年目の来季は投手としての真価が問われそうだ。

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