東京五輪開催に懐疑的…最古参委員の発言はIOCの“アドバルーン”か

日刊ゲンダイDIGITAL / 2021年1月9日 11時40分

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IOCのディック・パウンド委員(C)ロイター

 またこの爺さんだ。

 東京五輪開催のために「選手にワクチンを優先接種させるべき」と主張した国際オリンピック委員会(IOC)のディック・パウンド最古参委員(78・カナダ)は、コロナ禍で今年夏の東京五輪開催に懐疑的な見方を示した。英BBC放送(電子版)が7日(日本時間8日)に伝えた。

 パウンド氏は「私は確信できない。ウイルスの急増は進行しているからだ」と語ったが、バッハ会長(67)を筆頭に他のIOC委員や東京五輪の関係者だってそんなことは百も承知だろう。7日に「不安はまったくない。(五輪を)やることは決まっている。準備はほとんど終わっている」と述べた組織委員会の森喜朗会長(83)でさえ、2日連続で2000人を超えた東京の新型コロナウイルス新規感染者数に内心穏やかではないはずだ。

 昨年からパウンド氏の東京五輪に関する発言は世界中で物議を醸してきた。新型コロナの感染拡大から、2月末に「五輪1年延期説」をいち早くブチあげ、バッハ会長を慌てさせたが、3月末にこれが実現したのはご存じの通りだ。

 未経験のコロナ禍に戸惑うIOCは、パウンド氏の口を借りて、現時点では公にできない「方針」を発信しているという疑惑がある。「世界の反応を見るため、IOCはパウンド氏をアドバルーンに使っている」というのだ。

 そうだとすれば、今回のパウンド氏の発言は、コロナの感染爆発が収まらない世界と日本の現状を見たIOCが、東京五輪中止の布石を打ったとも取れる。表向きは、開幕の日を迎えられることを信じて疑わないバッハ会長。腹の中を見てみたい。

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