AIで広がるフィルターの可能性!「Photoshop Camera」を使ってみた

GIZMODO / 2020年6月17日 11時30分

200620_photoshopcamera_01 Image: Andrew Liszewski (Gizmodo)

Senseiの本領発揮!

画像加工のグローバルスタンダードであるPhotoshop(フォトショップ)。その機能を簡略化し、モバイルで誰でも使いやすくしようとしているAdobe(アドビ)は、先日「Photoshop Camera」アプリをリリースしました。無料で誰でも楽しめるこのアプリを、米GizmodoのAndrew Liszewski氏が使ってみました。

自分の写真をSNSに投稿するのが職業なんて人も珍しくなくなりました。それでも撮って自分で加工するのが面倒だという人のために、AdobeがPhotoshopの強力な写真加工機能をカメラアプリに落とし込み、面倒な作業をAIがしてくれるようにしました。

「Photoshop Camera」は、写真を撮る前にフィルターのプレビューを見せてくれるだけでなく、シャッターを押す前から写真内の不要なものを取り除いてもくれます。

AIシステム「Sensei」

Adobeの画像処理やクリエイティブ用ツールを、より幅広いユーザーに使ってもらおうとする試みの一環であるこの新しいアプリは、AndroidとiOSで無料(Adobe Creative Cloudのサブスクリプションは不要)で入手できます。例外はあるものの、Photoshop譲りの画像処理能力を損なうことなくモバイルアプリに落とし込むことに成功していると言えます。

その成功の秘密は「Seisei」と呼ばれるAIシステムにあります。これは、Photoshopのような複雑なソフトを勉強する時間や、写真を加工する時間がない人のために編集作業を自動化してくれるシステムです。

複数のレンズや優秀なソフトウェアを使うことで、スマートフォンは高価なデジタルカメラに負けない写真を撮れるようになってきましたが、その恩恵を受けられるのは最新最高モデルのためにお金をかけられるような人だけでした。しかしSenseiの画像処理能力を使うことで、ちょっと前のスマートフォンでも背景をボカしたりできるようになります。Senseiは自動、かつスマートに被写体を認識し、背景だけをボカしたり、色を強調したり、または完全に入れ替えてしまうことができます。

シャッターを押す前から加工が始まっている

最初にアプリを開くと、Photoshop Cameraはまずスマホカメラから送られてくる映像をリアルタイムで解析し、シャッターボタンを押す前からリアルタイムで映像を加工してくれます。また、撮っている被写体をもっともよく見せられるフィルターを自動で選択することもできます。たとえばセルフィーを撮る際、ポートレート照明フィルターからもっとも顔の写りがよいものをオススメしてくれるのです。

200620_photoshopcamera_02 元の写真(上部左)とPhotoshop Cameraで加工された画像、さらに空を違った雲や星空に変えたものの比較。 Photo: Andrew Liszewski (Gizmodo)

上記のような空を含む写真を撮る場合、Photoshop Cameraは空を入れ替えるフィルターをオススメしてくれます。上の写真を撮ったときは暗くて曇り空だったのですが、どんよりした空をもっと青々とした空に変えるには、最短1タップでOKでした。もちろん、時間をかけるなら雲のサイズや位置を細かく変えることも可能です。アプリが全自動で加工をしてくれますが、ある程度の細かい調節(フィルター毎に異なる)も可能なので、結果に納得できない場合はモバイル版のAdobe Lightroomと連携して調節することも可能です。

曇り空がお好みでない場合は昼夜を逆転させることもでき、昼の空を星空に変えた上で、他の部分の色を調整して夜に撮影したように見せることができます。自動調整は常に完璧というわけではありませんが、ユーザーがほぼノータッチであることを考えるとかなり優秀です。

200620_photoshopcamera_03 オリジナルのサノス(上部左)と、Adobe Photoshop Cameraで加工されたもの、さらに様々なスマートフィルターをかけた画像の比較。 Photo: Andrew Liszewski (Gizmodo)

フィルターは順次追加予定

アプリを最初にインストールした段階では、内蔵されているフィルターは少なめ。でも、その後はお好みでフィルターをダウンロードすることができます。コミック風フィルターとか、カートゥーン風の背景に変えるといったフィルターなど多分使うことがないものもありましたが、必要のないフィルターは削除可能です。

Adobeによると、これからも同社と関わりのあるアーティストたちによって作られる新しいフィルターを順次追加していくとのことです。ローンチ時は、Senseiの機能を披露する目的もあってか大胆でアーティスティックなフィルターが多いのですが、中にはポートレート照明や食べ物写真の加工など、繊細な加工を行なうものもあります。

旧iPhone SEやiPhone 6sでも使用可能

またAdobeによれば、Photoshop Cameraは旧iPhone SEなど4年前のデバイスでも利用可能だそうです。

iOSで対応しているのは旧iPhone SE、6s、7/7+、8/8+、X、XR、Xs、Xs Max、iPhone SE(2020)で、iOS12か13がインストールしてあれば利用できます。Androidに関してはPixel 3/XL、4/XL、Samsung S9/S9+、Samsung S10/S10+/S10 5G、Samsung Note 9、Samsung Note 10/10+/10 5G、Samsung Galaxy S20 5G/S20+ 5G/S20 Ultra 5G、One Plus 6/6T以上でAndroid 9か10をインストールしている必要があります。ただ、iPhone 8でテストしたときは、複雑なフィルターをリアルタイムでプレビューするとカクつきやスローダウンが起こりました。スマホのスペックが高ければ高いほど体験はよいものになるでしょうが、現在の状態でもInstagramのフィルターをつまらなく感じさせるには十分です。

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