Wi-Fiを防犯システムにするLinksys Aware、精度が大幅向上 #CES
GIZMODO / 2021年1月13日 12時30分
Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US、Linksys
家中のスマートホームガジェットをセキュリティに総動員。
スマートなスピーカーやら電球やら、スマートホームガジェットは広がり続けています。家のあちこちに増殖したスマートホームガジェットたちは、こちらから呼びかけない限りただじっとしているだけ…かと思いきや、彼らの力をホームセキュリティに活用しちゃおうって仕組みが実現されつつあります。
Linksys AwareはWi-Fiネットワークを飛び交う電波を丸ごと動作検知センサーにして、家のいろんな場所をモニタリングするサービスです。この技術はまだまだ発展途上ですが、今回大きなアップデートを発表し、Linksys以外のIoTデバイスも使って精度や使い勝手を大きく高めていくことがわかりました。
Linksys Awareが発表されたのは2019年でしたが、同様の技術は2013年にも、Wi-Fiを使って壁の向こう側の動きを検知する技術が出てました。仕組みとしては、メッシュWi-Fiのノード間を飛び交う電波の強度を常に監視しておいて、ノード間を物や人間が横切ったりすると電波が一瞬弱くなるので、それによって動作を検知するというものです。
Wi-Fiを今までとはまったく違う目的にも使えるのはうれしいし興味深いんですが、現状のLinksys Awareでわかるのは単に「家の中で何らかの動きがあったかどうか」だけで、それが家のどこなのかまでは把握できず、情報としてはかなり大雑把です。一方普通のホームセキュリティシステムなら個々の部屋での出来事をアラートできたり、特定のドアや窓が開いたら通知したりも可能です。
でも2021年3月または4月のアップデートで、現在はLinksysのノード間の電波に限られている監視対象が大きく広がり、Wi-FiにつながるほぼすべてのIoTデバイス間の電波までモニタリングするようになります。スマートスピーカーでもスマートドアベルでもTVストリーミングボックスでも、Wi-Fiにつながるいろんな機器の電波が使われるようになり、動作検知の範囲や精度が向上していきます。そして何か動きがあったときに、その場所がどのデバイスに近いのかもわかるようになるので、「家のどこかで何か動いたよ」じゃなくて「リビングのスマートスイッチのところで何か動いたよ」というレベルで状況を把握できます。

そのためLinksysアプリではIoTデバイス全部に名前を付けて(たとえば「2階のNest Mini」と「1階のNest Mini」みたいに)、動きがあった場所をパッと見でわかりやすいようにしています。それでも一般のセキュリティシステムに比べると、Linksys Awareからのアラートはユーザー側が読み解かなきゃいけない部分が大きいです。なので細かいアラートの条件指定、たとえば「地下で動きがあったときだけ通知」みたいなことはできません。
それでも今回のアップデートで、Linksys Awareのポテンシャルが徐々に明らかになっています。いつかLinksys Awareは、家にいる人の心拍数や呼吸パターンまでをもひっそりと検知し、家族の健康管理までできるツールになろうとしているんです。
Linksys Awareはサブスクリプションサービスで費用は月3ドルまたは年25ドル(日本では月300円または年2,700円)、また90日間の無料トライアルが可能です。利用するにはLinksysのVelopトライバンドノード(メッシュWi-Fiノード)が2台以上必要で、Wi-Fi 6製品には未搭載となってます。
ガジェットが人間の知らないところでひっそり協力して役立ってくれるって『Toy Story』感があるんですが、それをこの無骨なルーターが実現するっていうのがまた味わい深いですね。
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