緊急事態! そんなときに使えるスマホの録画機能
GIZMODO / 2022年5月24日 16時0分

Image: Artem Maltsev/Unsplash
できればそんな目には遭いたくないものですが、何らかの理由で身の危険を感じたときなど、とっさにスマホで動画を撮りたいときがあるかもしれません。転ばぬ先の杖で、その方法はいちおう知っておいたほうがいいですよね。
スマートフォンで動画を撮影したい、それも、撮影しているのを周りに知られずに――そんな機会は少なくありません。危険な状況で安全を確保したままでとか、市民運動が歓迎されない国で抗議活動に加わっているとか、あるいは警察に証拠を突きつけたいとか、そういった場合です。
このような要望に、AppleとGoogleは口を閉ざしています。言うまでもなく、スマートフォンでこっそり動画を撮影するというのは、推奨できる行為ではないからです。でも、必ずしもそうとは限りません。役に立つかもしれない機能ですし、人命救助につながる可能性さえあります。とはいえ、考えたくないようなケースまで含めて、容易に悪用される恐れはもちろんあります。それを踏まえると、完全に隠れて録画できるようなアプリや技があるわけではありません。
それでも、ロックがかかったままでとっさに録画を始めたり、撮影中に画面を消したままにしたり、そういう小ワザなら残されています。いざというときのために、お使いのスマートフォンでどんな使い方があるか、知っておいてもよさそうです。
iPhoneの場合
ロックのかかっているiPhoneでとっさに録画したいときは、電源ボタンを押して(画面をアクティブにして)、カメラボタン(画面の右下)を長押しすれば、シャッターボタンを押せるようになります。そのままでは写真モードですが、シャッターを押し続けると動画モードになります。
シャッターボタンを押し続けている間ずっと録画が続きます。録画が終わると、いま撮影した動画だけ、ロックを完全に解除しないままでも再生できるようになります。誰にも見せたくなければ、タップすればiPhoneをロックできます。

「I’m getting pulled over」というSiriのショートカット(作者:Robert Petersen)を追加すると、機能を追加できます。ショートカットをインストールしたら、Siriに聞こえるように「I’m getting pulled over」と発声すると、前面カメラで録画が始まります。画面が暗くなって「集中モード」に切り替わるので、スマートフォンが人目を引くこともありません。
ショートカットはiPhoneをロックしていても動きますが、録画を開始したり、録画が終わったときの送信先を選んだりするには、ロックを解除する必要があります。また、好みのクラウドストレージアプリで、動画を自動的にアップロードする設定も可能です(アップロード先がiCloudの場合は、「設定」を開いて自分の名前の「Apple ID」に進み、「iCloud」からアップロードを有効にしておきます)。

画面がオフの状態で動画撮影を有効にするアクセシビリティ機能もあります。もっとも、録画を開始するときは、やはりロックを解除して画面をオンにするのすが。「設定」を開き、「アクセシビリティ」で「VoiceOver」(スクリーンリーダー機能です)をオンにしてください。カメラアプリで録画を始めたら、電源ボタンを3度押しするとVoiceOverが有効になり、3本指でトリプルタップします。画面はオフになりますが、録画は続きます。トリプルタップすれば通常モードに戻ります。
ご想像のとおり、バックグラウンドで、あるいは画面オフの状態で動画を撮影する機能を、Appleはサードパーティ製アプリに許可していません。最も近いアプリが「SP Camera」です。1,200円ほどかかりますが、カメラビューを最小表示にして、他の画面表示を周りに配置することで、撮影中だとわかりにくくなるように工夫されています。
一方、アメリカ自由人権協会(ACLU)が開発した「Mobile Justice」は、警察とのやりとりを記録するアプリです。撮影した動画は、あらかじめ指定した信頼できる相手と自動的に共有されるほか、ACLUのサーバーにもアップロードされます。何らかの理由でiPhoneを取り上げられてしまっても安心というわけです。
Androidの場合
Androidスマートフォンの場合、ソフトウェア機能は本体のメーカーによってかなり違うので、お使いのモデルについて少し調べないといけないかもしれません。Android OSのバージョンもばらばらです。OSのアップデートを待たなければいけないかもしれませんが、たいていは本体に適したアプリが見つかるでしょう。
GoogleのPixelシリーズや、サムスンのGalaxyシリーズなら、ロック画面から動画を撮影するには、電源ボタンをダブルタップしてメインのカメラアプリを起動し、シャッターボタンを長押しするのがいちばん簡単です。最初は写真モードになりますが、長押しでビデオモードに変わります。

ロック画面からカメラを起動したので、アクセスする権限があるのは、いま撮影した動画だけです。これを人に見せたくなければ、もう一度電源ボタンを押してロックしてください。カメラアプリが動画を自動でアップロードする設定になっている場合は、もうアップロードされています。Android版の「Googleフォト」アプリでアバター(画面の右上)をタップし、「フォトの設定」から「バックアップと同期」を開くと設定があります。
ただし、デフォルトの方法で、カメラアプリを起動しておく必要があります。Pixelシリーズをお使いであれば、緊急アプリから使える別の方法も使えます。歯車アイコン(左上)をタップして「緊急SOS」を開くと、電源ボタンを5度押ししたときの動作を設定できます。そのなかに、バックグラウンドで動画を撮影するオプションもあり、相手を指定しておけば撮影した動画を共有することもできます。

同じような機能のあるサードパーティ製アプリもありますが、機能は緊急アプリほどではありません。「Background Video Recorder Pro」は、その名前どおりのアプリです。ロックを解除してアプリを開かないと録画を始められませんが、バックグラウンドで録画を続けたまま、他のアプリを使ったり、本体をロックしたりできます。また、ロックを解除しなくても録画の停止(および動画の自動共有)は可能です。
「NinjaCam」も、機能は同様です。他のアプリを使ったり、画面を切ったりしているときにもバックグラウンドで録画を続けられます。実際に録画を開始するときにはアプリを起動しなければならないのも、Background Video Recorder Proと同じです。こちらのアプリにはそのほかにもオプションがあり、たとえばこのアプリ専用の暗証番号を指定できるので、うっかり誰かに見られないように、障壁を加えることができます。
ACLUの「Mobile Justice」は、iPhone版だけでなくAndroid版もあります。身の危険を感じるような状況で記録を残せますし、動画は自分が指定した人ともACLUとも共有されるので、スマートフォンが手元を離れてしまった場合でも動画は安全です。このアプリには、警官に呼び止められたとき、あるいは抗議するときの権利など、役に立つ情報も豊富に載っています。
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