「雲のかなた」フィリピン・フランス合作映画=東京国際映画祭

Global News Asia / 2014年10月30日 17時14分

左から、ルル・マドリッド、ペペ・スミス、プロデューサーのビアンカ・バルブエナ、監督のペペ・ジョクノ。東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズ・ワールドプレミア上映。

 2014年10月30日、東京国際映画祭アジアの未来部門で、フィリピン・フランス合作映画「雲のかなた」が上映され、ペペ・ジョクノ監督、プロデューサー、出演の2人が舞台挨拶をおこなった。

 監督は、来場者からの質問に答えて、「フィリピンは災害と隣り合わせで、避けては生きていけない国です。2009年9月のケッツァーナ台風で、マニラで400人が亡くなる災害がありました。それに触発されこの作品の背景になっています。撮影中もフィリピン南部で災害があり、9000人近い方が亡くなりました。フィリピンは選択の余地がなく、災害を乗り越えていかなければいけない国。どうして災害が多いかというと、環境への配慮や、環境への関心の欠如だと思います。森林を伐採しての開発や、公害などで緑地が減っています。採掘作業などは、国中いつもどこかで行われているんです。撮影地のフィリピン北部は比較的環境が守られていて綺麗ですが、他の地域はそうではない状況です。」この映画では、「保全すること。補完すること。それは、記憶であったり、環境であったり、文化であったり、そういう思いを込めました。」と話した。

 この映画のストーリーは、両親を亡くした15歳の青年が、フィリピン北部にある祖父の家で暮らすことになる。ふさぎ込んだままの孫の姿を見かねた祖父は、かつて両親が登った山に一緒に登ることを提案する。最初は気乗りしなかった青年だが、ようやく祖父と夜通しの登山に出発する。

 青年役のルル・マドリッドはテレビを中心に活躍している新進スター。祖父役は、フィリピン・ロック界のカリスマ、ぺぺ・スミスが本作のキーパーソンともいうべき祖父を演じている。眼光が鋭く舞台挨拶でも存在感が大きい66歳。

 監督のペペ・ジョクノは弱冠27歳の新鋭で、デビュー作の“Clash”(09)でヴェネチア映画祭新人監督賞(未来の獅子賞)を受賞している。

 2作目となるこの映画はフィリピンとフランスの合作だが、フィリピン側の女性プロデューサー、ビアンカ・バルブエナも20代と若く、東京フィルメックスの「タレント・キャンパス・トーキョー」に参加した経験を持つ。

【編集 : 高橋大地】

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