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【タイ】水不足が深刻化ー国王が給水を指示

Global News Asia / 2015年7月17日 13時0分

今年6月頃タイ東部チャチュンサオ県内の田んぼ。例年なら田植えも終えているはずだが、今年は今でもまだ、田植えができていない。(そむちゃい吉田 撮影)

 2015年7月17日、30年ぶりと言う記録的な干ばつが続くタイでは、バンコク近郊でも用水路が干上がるなど、水不足がいよいよ深刻化して来ている。そんな中、プミポン国王陛下は、自らの王室財団に住民の生活用水が確保されるようにとの指示を出した。

 タイ軍政は去る14日にタイ北部チャオプラヤー川水系のダム4カ所の放水量を16日から約3割減らす事を決めた。

 チャオプラヤ川水系の主要ダム4カ所での貯水率は、14日時点で北部ターク県のプミポンダムが29%、ウタラディット県のシリキットダム33%、ピッサヌローク県のクウェーノーイバムルンデーンダム11%、中部ロッブリ県のパーサクチョンシットダム4%と非常に危機的な水準にある。

 このため、農業用の取水を抑え、工業用と生活用の水を確保する。影響を受ける農家へは、何らかの保障措置が取られる見込み。

 また、この方針を守るため、農家が勝手に取水しないように、取り締まりと警戒に兵士と警察官を動員する方針を明らかにした。

 タイ軍政のこうした動きに対して、農家だけが負担を強いられるのはおかしい。工場や都市部でも相応の負担を求めるべきだとして、農家や関連団体からは不満の声が上がっている。

 そんな中、プミポン国王陛下は水不足になっている中部、東北部、北部、東部53県で、住民の生活用水確保のため、学校や教育センターに給水車などを配備するように指示をした。王室財団がその実務にあたる。
【翻訳/編集 : そむちゃい吉田】

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