【インドネシア】高速鉄道は中国を採用ー中国は実績作りの為、採算度外視の破格の提案

インドネシアイメージ資料写真　ツーリズムEXPOジャパン2015インドネシアブース(2015年9月25日撮影)

　2015年9月30日、インドネシアメディアなどによると、日本と中国から提案されていた高速鉄道について、インドネシア政府は、中国から提案されている計画を採用することを昨日までに決めた。

　経済負担の大きさから、一時は、高速鉄道の計画自体を白紙に戻したと伝えられていたが、中国が新たに提案した案が、インドネシア政府の心を動かした。

　提案の詳細は不明だが「インドネシア政府の財政負担や債務保証を伴わない新たな提案があった」と伝えられており、中国が全ての初期投資を負担するインドネシア政府にとっては画期的なプランだという。高速鉄道の安全性や技術力については、日本が高く評価されていたが、中国の新提案は経済的な部分で圧倒的に魅力的なものであり、新興国にとっては、中国案を採用するしかないほどの有利な条件が記載されていたという。

　これまで、中国からの提案を採用した他国では、具体的な計画を話し合う過程で、中国側からの当初提案の条件内容が大きく変更されたケースがあり、計画自体が暗礁に乗り上げてしまったこともあった。しかし今回は、中国新幹線の初輸出の実績作りとしてのアドバルーン効果を狙ったもので、きちんと約束が守られるのではないかと言う楽観論も広がっている。
【編集 : MM】