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【金正男氏殺害】日本メディアにとって空白地帯だったマレーシアー在留邦人2万人対日感情良好な安定国

Global News Asia / 2017年2月27日 14時0分

英国統治時代の白亜の駅舎が特徴的なクアラルンプール駅(撮影:中野鷹)

 2017年2月27日、金正男氏殺害事件が発生してから2週間が経過した。2週間経過しても日本での関心は高く、メディア各社が現地へスタッフを送り込んで取材を続けている。

 「実はかなり苦戦しています」

 在京テレビ局の国際ニュース担当ディレクターだ。その理由は、マレーシアに支局や事務所を開設してしる日本のメディアはほとんどなく、世界30都市に支局を持つ「NHK」を含む在京テレビ局の東南アジアの中心拠点はタイ・バンコクが多く、他にもベトナム・ハノイやシンガポールに支局を置くメディアもあるが、マレーシアにはないため苦戦しているのだという。

 マレーシアは、人口3170万人(2016年)、在留邦人は、外務省の海外在留邦人数調査統計によると2万2774人(2015年10月1日付)となっている。政治体制は日本と似た立憲君主制で、政局、治安ともに安定している多民族国家だ。対日貿易は輸出入ともに3位(2013年)。マハティール前首相の欧米ではなく、日本などを手本とするアジア重視政策「東方政策」の影響もあり、日本との関係も良好で、対日感情も悪くない。近年は、日本人のロングステイ先としても人気を集めている。

 しかし、安定しているが故か日本のマスメディアにとってマレーシアは空白地帯だったようだ。現地に駐在員がいないため現地での情報収集やマレーシア政府や企業、在留邦人との関係作りもできておらず、今回、通訳や移動車の手配にも苦労したそうだ。

 治安がよく大きな事件が起こらないだろう思われていたマレーシアで発生した今回の金正男氏殺害事件。日本の現地メディア関係者の奮闘はまだまだ続きそうだ。
【執筆 : 中野 鷹】

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