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【ミャンマー】内戦激化のラカイン州の病院を援助 日本大使館が外科など支援 

Global News Asia / 2020年4月10日 6時15分

丸山市郎大使(左)とマウンドー市民病院事業責任者のラミン氏(日本大使館提供)

 2020年3月24日、在ミャンマー日本大使館は、内戦が激化しているラカイン州のマウンドーにある「マウンドー市民病院」を支援することを決め、ミャンマー側と契約文書に署名した。草の根・人間の安全保障無償資金協力のしくみで約48万ドル(約5200万円)提供する。この資金で新たに病棟を建設して50ベッドを増設するほか、外科や救急など、これまでになかった治療を可能にする機器を設置する。

 マウンドーなどラカイン州北部では、ラカイン族系武装組織「アラカン軍」とミャンマー国軍との武力衝突が激化。2019年8月に丸山市郎大使がマウンドーを訪れた際に、外科や救急の施設が足りないと聞き、援助を決めた。大使館によると、このプロジェクトで100万人が恩恵をうける見通しという。

 この事業のミャンマー側トップのラミン氏は取材に対し「住民のニーズに応じた支援でとてもありがたい」と謝意を表したうえで、「病院のある地域の治安は安定しており、事業に問題はない」として、戦闘によって病院が被害を受ける可能性は低いと話した。

 現在、ラカイン州の北部では2017年にアラカンロヒンギャ救世軍(ARSA)との軍事衝突で、ミャンマー国軍が熾烈な掃討作戦を行ったほか、今年3月以降アラカン軍とミャンマー国軍の戦闘が激化。砲撃などで市民にも犠牲が出ており、外科や救急の医療ニーズは高いとみられる。一方で、内戦中のラカイン州でミャンマー政府を援助することは、国際的に批判もあることから、日本大使館の思い切った決断と言えそうだ。
【取材/執筆 : リンニャントゥン・北角裕樹】

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