【タイ】代理出産に関する議論が加熱=法律で規制も検討

Global News Asia / 2014年8月10日 14時20分

オーストラリア人夫妻の代理出産で産まれたものの、引き取りを拒否された乳児は、タイ人女性が育てることを決意した。

 2014年8月、日本人男性が15人もの子どもをタイ人女性に代理出産させていたニュースは、その直前に発覚していたオーズトラリア人夫妻が依頼した代理出産でもうけた子どもを障害を理由に引き取りを断ったニュースと相まって、タイのメディアでは代理出産に対する議論が加熱してきている。

 オーストラリア人夫妻のケースは、タイ東部チョンブリー県に住むタイ人女性に自分たちの子どもを代理出産として依頼。双子を授かったものの、1人がダウン症であることが発覚。夫妻は代理人を通して、中絶を進めたが、タイ人女性は法律違反になるとしてこれを拒否した。タイ人女性は抱えている借金のために代理出産を受諾していた。

 その後、オーストラリア人は健康な子どもだけを引き取った。タイ人女性は、授かった命だとして、自分で育てることを決意した。

 タイ人女性に対しては、オーストラリアの慈善団体等を中心に6万バーツ(約18万円)以上の寄付が寄せられ、この子どもの養育にあてられる。

 日本人男性が、多くの乳幼児を代理出産させていた件も、こうした議論に拍車をかけている。

 日本人男性の弁護士による声明では、乳幼児はすべて男性自身の子どもとされている。

 しかし、その日本人男性の行動には不審な点が多いとして、捜査当局では乳幼児のDNA鑑定を急いている。

 また、捜査時に室内にいた日本人女性は、関与していなかったとことが発表された。捜査当局では、すでに出国した日本人男性が何らかの人身売買に関わっている疑いを持っており、本人からの聴取を行ないたい意向だ。

 タイでの代理出産については、禁止する法律はなく、夫婦いずれかの血縁にあるものとの間のみ認められているものの明確な法律がない。

 そのため、医師たちや議会で何年も議論を続けているが、未だに結論は出ていない。

 このことから、中国や香港、オーズトラリアを中心に医療ツアーを組む専門のエージェントもあり、無認可のクリニックで施術が行なわれているケースもある。

 倫理上の問題を多く含む事案ではあるが、現実に不妊に悩む人々への最先端医療として、少なからず需要があるのも事実だ。

 オーズトラリア関係当局は事態を受けて、代理出産の規制については、一気に禁止することを避け、冷静な対応を求める声明を出した。金銭的、倫理的な問題を含めて人身売買などに悪用されないよう法的整備が急がれている。

【翻訳/編集 : そむちゃい吉田】

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