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年金月15万円で貯蓄100万円未満…多くの日本人に当てはまる「残酷すぎる老後」

幻冬舎ゴールドオンライン / 2022年7月7日 11時15分

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国税庁の調査によると日本人の平均年収(給与)は約496万円であり、この額で40年間働いたとすると年金は月におよそ15万円もらえる計算となります。貯蓄を一切切り崩さず、月15万円で生活することは簡単ではありません。このような状況下、PGF生命が発表した「2022年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」では、驚きの結果が示されました。みていきましょう。

7月10日に向けて、各党耳障りのいい言葉を並べるが…

7月10日に控える参院選に向けて、自民党をはじめ、各党が声高に叫んでいる「日本人の所得増加」について。昨今の物価高や円安により、国民が今後の生活を心配しているなか、「賃金の上昇」「所得資産倍増」は耳障りがよいものの、実際には長いあいだ達成できていないという現実もあります。

国税庁『令和2年分 民間給与実態統計調査結果』によると、年間を通じて勤務した給与所得者の平均給与は433万円で、2年連続の減少となりました。男女別にみると、男性532万2,000円、女性292万6,000円。雇用形態別にみると、正社員495万7,000円、非正社員は176万2,000円となっています。

よく「日本人の給与は30年間上がっていない」といわれていますが、確かに、1990年の平均給与は425万2,000円ですから、まさにその通り。

バブル崩壊以降、経済は下降線を辿っていきましたが、その余韻から給与は上がり続け、ピークに達したのは1997年で467万3,000円。以降、2020年までの23年間。その間、前年比プラスを記録したのは8回、前年比マイナスを記録したのは15回となっています。

このような過去があるなかで、なんの具体策もなく「所得増加」といわれても、国民がピンとこないのは仕方がありません。

では、横ばいが続く所得水準で豊かな老後を過ごすことは可能なのでしょうか。

「足りない老後資金」をどうするか

厚生労働省『令和2年 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、令和2年の厚生年金保険(第1号)受給者は3,581万人、受給者の平均年金額は「14万4,366円」。これまでひとつの目安とされてきた「15万円」からは、じりじり下がっています。

ちなみに、65歳から5歳刻みでの老齢年金平均月額は下記の通です。

65歳~69歳:143,069円

70歳~74歳:145,705円

75歳~79歳:150,569円

80歳~84歳:159,529円

85歳~89歳:162,705円

90歳以上 :161,506円

なお、厚生労働省の『令和2年 年金制度基礎調査(老齢年金受給者実態調査)』によると、平均支出額は月額25.5万円。平均支出額は年齢を重ねるほど低くなる傾向にあるものの、平均年金受給額を15万円とすれば、その差は10.5万円。つまり、老後、平均的な支出を続ける場合には、毎月10万円程度を貯蓄から切り崩す必要がでてくるのです。

政府も対応は急いでいるが…

政府もこの状況は十二分に把握しており、つみたてNISA、iDeCoといった資産形成を促す仕組みづくりを進めてきたほか、70歳までの就業機会確保を視野に入れた「高年齢者雇用安定法」の改正にも着手しています。もっとも、こちらは事業主側の対応もあるため、実現にはそれなりの調整期間が必要でしょう。

定年退職時期が先に延びれば、老後資金の問題はそれなりに軽減できますが、どんどんゴールが先延ばしされる就労者側はたまったものではありません。

「あれほど働いてきたのに、たったこれだけしか年金がもらえないのか」

「65歳のリタイアを視野に入れてきたのに、さらに遠くなるのか」

といった切実な声も聞こえてきます。

しかし、もうすぐ定年が視野に入ってきた人のなかで「リタイア後は仕事をせず、趣味や旅行で悠々自適に過ごします」といえる人がどれほどいるのでしょうか。

60歳前後のおよそ4人に1人は「貯蓄額100万円未満」

PGF生命(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社)が公表した、今年還暦を迎える1962年生まれの男女(還暦人)2,000名への調査によると、現段階の還暦人貯蓄額平均は3,122万円(前年度比+96万円)となりました。

一見これだけの貯蓄を蓄えられていれば、厚生労働省が公表した月々の平均支出額25.5万円は問題なさそうです。

ただこれは「統計のワナ」で、内訳をみると2,000名のうち23%、およそ4人に1人は「現段階で貯蓄額100万円未満」と答えており、さらにこの割合が最も多い結果となっています。

つまり、ひと握りの富裕層が大幅に平均を押し上げているだけで、現実には大多数の還暦人が十分な貯蓄を蓄えられないまま老後を迎えなければならないのです。

こうした残酷すぎる現実があるなか、「自助努力」が頻出ワードになっている昨今。

少子高齢化が深刻化する日本において、このままでは国が面倒をみることはできなくなるから、各個人、資産形成に邁進するように、というメッセージで「自助努力」は使われています。

「給与を上げることはできない、国も支えてあげることはできない。それでも投資をして資産を築いてもらうほかない」

政府を信じて「所得増」を待ち続けるか、少額からでも資産形成をはじめるか……無対策のまま働けなくなる「最悪の事態」を迎えないためにも、まずはNISAやiDeCoなど、できる範囲で動いてみるとよさそうです。

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