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手取り22万円…非正規の団塊ジュニア「もう一生救われない」の悲壮感

幻冬舎ゴールドオンライン / 2022年7月23日 11時15分

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(写真はイメージです/PIXTA)

日本人のなかでもボリュームの大きな団塊ジュニア。この世代は不遇の世代であり、忘れられた世代といわれることがあります。彼らがどのような道を歩んできたいのか、そして現在、直面している問題についてみていきましょう。

日本初の難題に初めて直面してきた団塊ジュニア

1947年~1949年、第1次ベビーブームに生まれた団塊の世代は、最初の東京五輪前後に社会人となり、日本が世界のトップを走っていたバブル景気の頃には働き盛りの40代前後と、まさに日本経済を支えてきた世代です。

そしてその子どもにあたる団塊ジュニアは、1971年~1974年、第2次ベビーブームに誕生し、親世代と共に、現在の日本で最もボリュームの多い世代となっています。ただ団塊ジュニアは突出した人口ボリュームを誇るとともに、バブル崩壊後、日本に次々と訪れた不遇を最初に被った世代でもありました。

就職氷河期の初代ともいえるのが団塊ジュニア。リクルートワークス研究所による大卒求人倍率をみると、1991年(3月卒)で 2.86倍だったものが、1994年〜1997年にかけ ては1倍台前半〜半ばまで悪化しました。親世代がバブルでウキウキだったのも目の当たりし、自分たちもその仲間になれると思っていたのに、社会人になろうとした途端、一気に就職市場は冷え込み、思い通りの仕事に就くことができない……そんな経験をした最初の世代が団塊ジュニアなのです。

そのあとの日本経済の凋落ぶりは、誰もが知るところ。つまり団塊ジュニアは「高成長を知らない」初めての世代でもあったのです。大卒であっても納得のいく就職ができず、とりあえず非正規雇用で社会人生活をスタートさせる……そんなスタイルが社会問題になったのも団塊ジュニアが最初だといえるでしょう。

就職氷河期はその後、2000年代初頭まで続きましたが、アベノミクス下では、不本意な形で非正規雇用を選ばざるを得なかった人たちへの救済策がとられます。しかし、その恩恵が受けられるのは、団塊ジュニアよりも下の世代。救済が叫ばれるようになったときに、40代になっていた非正規雇用の団塊ジュニアは、若手を中心に人材不足が強まっていた企業にとって必要な人材ではなかったのです。

ずっと非正規雇用の団塊ジュニア…同世代の正社員との間に広がる大きな格差

あらゆることが初めてだったからか、対策は後手にまわり、目を向けられる機会もほとんどなかった団塊の世代。そのため「忘れ去られた世代」とも揶揄されることもあります。

団塊の世代は、2022年時点で、48歳~51歳の人たち。もちろんすべての人がそうではありませんが、不本意ながら非正規雇用であり続ける人が多く、格差がすごいことになっています。

厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、大卒男性、正社員の平均月収は40代後半で45万5,800円、50代前半で50万9,800円。推定年収は600万円を超え、会社員人生の中でピークに達する年齢です。

一方、非正規雇用の平均月収は31万0,140円。40代後半で28万6,900円、50代前半で36万4,000円。手取りにすると22万~27万円で、正社員との差は月々15万円程度になります。また賞与があまり見込めないため、推定年収は350万円以下。正社員とはダブルスコアにもなるのです。

【大卒男性「月収と推定年収」の推移】

■正社員

20~24歳:231,600 円/3,400,800円

25~29歳:268,000 円/4,284,900円

30~34歳:316,400 円/4,988,200円

35~39歳:368,200 円/5,602,500円

40~44歳:411,200 円/6,060,200円

45~49歳:455,800 円/6,428,300円

50~54歳:509,800 円/6,926,900円

55~59歳:514,800 円/6,949,000円

60~64歳:431,900 円/5,299,500円

■非正規社員

20~24歳:230,400円/2,590,500円

25~29歳:286,800円/2,992,500円

30~34歳:286,500円/3,057,600円

35~39歳:288,900円/3,139,900円

40~44歳:289,200円/3,225,300円

45~49歳:286,900円/3,320,600円

50~54歳:364,000円/3,446,700円

55~59歳:324,900円/3,385,400円

60~64歳:330,700円/4,101,600円

出所:厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』より算出

※数値左:月収(きまって支給する現金給与額)、右:賞与等含む推定年収

もう埋まることのないであろう、同世代の正社員組との格差。これに対して、不本意ながらも非正規であり続けた団塊ジュニアは何を思うのでしょうか。

引きこもりも多い団塊ジュニア…「ずっと忘れられてきた」の断末魔

非正規雇用を続けてきた団塊ジュニアは、まだ良いほうかもしれません。この世代は、いわゆる引きこもりも多い世代です。

2019年、内閣府が発表した推計では、40~64歳で「自室や家からほとんど出ない」という状態が半年以上続いている引きこもりの人は61.3万人。調査年が異なるので単純な比較はできませんが、それよりも下の世代である15~39歳の引きこもりの推計は51.1万人と、7万人以上多くなっています。

やはり40~64歳のなかに、人口ボリュームの多い団塊の世代が含まれていること、就職氷河期に重なった人が多いことが要因とされています。

50歳前後で引きこもり……どのように生活をしているかといえば、親世代の年金というケースが多く、いわゆる「8050問題」と呼ばれる状況下にいます。親子で社会から孤立した状態にあるため、このままでは「9060問題」に移行することも現実味が帯びているのです。

「8050問題」に対して様々な対策が取られ、厚生労働省では全国に「引きこもり地域支援センター」を設置したり、相談窓口を設けたりしています。

ただ基本的にこのような対策はどれも、当事者が行動に移すことが前提であり、そもそも行動を起こせるか疑問視されています。結局は「ずっと忘れられてきた」ということなのでしょう。このまま見捨てるのか、それとも……慣例に縛られない支援策が求められています。

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