1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

勝ち組フリーランスだったはずが…年収500万円の44歳Webデザイナー「まさかの年金見込み額」に撃沈

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年12月14日 11時45分

勝ち組フリーランスだったはずが…年収500万円の44歳Webデザイナー「まさかの年金見込み額」に撃沈

働き方が多様化し、在宅で仕事がしやすい環境が整ってきたことで、フリーランスを本業としている人が増えています。自分次第で収入を増やせる・会社に縛られずに働けるなどの会社員にはないメリットがある一方で、収入が不安定・老後に受け取れる年金が手薄など注意点も。見ていきましょう。

会社員よりフリーランスがいい?仕事上の人間関係に満足も…

リクルートワークス研究所の推計によると、フリーランスを本業とする人は2023年で約320万人。前年比で実に4%増加しています。フリーランスが増えている背景には、働き方の多様化や副業の自由化、在宅でできるIT系の仕事のニーズが増加していることなどが挙げられます。

令和2年の内閣官房日本経済再生総合事務局の「フリーランス実態調査」によれば、フリーランスを選択した理由として、以下のような結果が出ています。

【フリーランスという働き方を選択した理由】

・自分の仕事のスタイルで働きたいため…57.8% ・働く時間や場所を自由にするため…39.8% ・収入を増やすため…31.7% ・より自分の能力や資格を生かすため…27.3% ・挑戦してみたいことややってみたいことがある…13.5% ・ワークライフバランスをよくするため…11.9%

「自分の仕事のスタイルで働きたいため」を選んだ人は半数以上。雇われる立場の会社員は、自分のスタイルよりも会社の方針に従うことが重視されます。そうした縛られた働き方をしなくていいのがフリーランスの魅力といえます。

また、コロナ禍以降リモートワークを導入する会社が増えたとはいえ、会社員は基本的にオフィスに出勤しなければなりません。例えば準備で1時間、通勤時間で往復2時間かかれば、毎日3時間が奪われることになります。

フリーランスになれば、その時間を自分や家族の時間として使うことができますから、選択の理由として「働く時間や場所を自由にするため」が上位に来ているのも納得でしょう。

また同調査によれば、フリーランスという働き方の満足度として、「仕事上の人間関係」「就業環境(働く時間や場所など)」「プライベートの両立」の順で満足している人が多いという結果が出ています。

【フリーランスという働き方の満足度(非常に満足・満足と回答した割合)】

・仕事上の人間関係…85.7% ・就業環境(働く時間や場所など)…82.9% ・プライベートの両立…81.8% ・達成感や充実感…77.3% ・社会的地位…63.1% ・多様性に富んだ人脈形成…60.1% ・収入…37.4%

会社の人間関係が苦痛で会社に行くのが辛い……こんな悩みもフリーランスには無縁です。「仕事上の人間関係」が1位というのも納得でしょう。

一方で注目したいのが「収入」の満足度の低さ。金銭的な部分では「年金」についても注意が必要です。

年金の手取り額はまさかの…「収入が下がって老後も不安」

フリーランスのWebデザイナーで年収500万円を稼ぐ44歳男性は、最近の不安をこう口にします。

「大学を卒業して就職した会社を半年で辞めました。上司と合わなくて、通勤もしんどいし、会社員はムリだと思って。それでデザインの勉強をしてフリーランスになったんです。最初は苦労したけど、だんだん仕事が増えて、一時は年収1,000万円までいったんですが、どんどん稼げなくなってきて……」

Webデザインをやる人が増えて仕事は奪い合い状態。単価も下がり、ここ数年の収入は右肩下がりに減っているといいます。

「しかも、フリーランスは国民年金しかないじゃないですか。いくらぐらいだっけと思ってこの間調べたら、年80万円ぐらいだって。若い時はあまり意識してなかったけど、あらためて目を疑いました。こんなに少ないんだって」

フリーランスの場合、基本的に将来もらえる年金は国民年金だけです。65歳から年金を受け取るものとして20歳~60歳までの40年間の間、年金保険料を納めていた場合、年金は年82万円程度です。

「前は、会社員よりフリーランスのほうが絶対いいでしょ、俺は勝ち組だって調子に乗ってたんですが、今はたまに会社員が羨ましくなるときがありますね(苦笑)。自分で選んだ生き方なので頑張るしかないですけど、年を取れば取るほどシビアになっていきそうで、老後が不安ですよ」

フリーランスは会社員のように決まった収入はありません。あくまでクライアントや案件ありきですから、仕事を減らされたり契約を切られたりしてしまえば収入減に直結します。フリーランスの良い面だけを考えていると、そうではない現実に苦しむことも。

また、フリーランスには厚生年金がなく国民年金だけのため、老後に受け取れる年金は同じぐらい稼いでいた会社員と比べてずっと少なくなります。

しかも、ここからさらに税金と社会保険料で14万円程度差し引かれることを忘れてはいけません。つまり、手取り額は年68万円、月5万円程度ということになります。少ないと感じている金額よりさらに少ない金額しか受け取れないのです。

対策としては、家計管理をして貯蓄をきちんとしていくこと。付加年金や繰下げ受給で年金を増やすことを考え、iDeCoを活用するというのも1つの方法です。

安心の老後を迎えられるよう、フリーランスや自営業者は会社員以上にしっかり対策しておくことが大切です。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください