国産SIMフリースマホの本命か!ハンドソープで洗える「arrows M04」が登場
&GP / 2017年7月12日 21時0分
国産SIMフリースマホの本命か!ハンドソープで洗える「arrows M04」が登場
富士通コネクテッドテクノロジーズは7月10日、SIMフリースマホの新モデル「arrows M04」を発表しました。
「arrows M」シリーズは、おサイフケータイや、防水防塵性能、ワンセグなどをサポートした、いわゆる"日本仕様"なスマホ。一見地味ではありますが、SIMフリーモデルでは、こうした機能を備える機種は限られているのが現状。新機種「arrows M04」の登場は、業界的にも注目度高めです。
従来機である「arrows M03」が発売されたのは、2016年の7月でした。およそ丸1年ぶりとなる新機種は、どこがアップデートされたのでしょうか。
■デザインはサラサラした表面に
まずは外見の変化について見ていきましょう。従来機の背面がガラスパネルだったのに対し、arrows M04はサラッとした質感に変わり、指紋が目立たなくなりました。エッジ部分には、丸みを帯びたリジッドベゼルを採用。手にしっとりと馴染みます。
▲arrows M04は5.0インチのHDディスプレイを搭載。表面にはGorila Glass 3を使用し、縁を立たせることで落下時に破損しづらくしているのはおなじみの構造だ
▲背面はサラッとしたコーディングに。サイズは約W71xH144xD8.0mm。質量は約148g
▲テレビっ子には嬉しい内蔵ワンセグアンテナ。OSはAndroid 7.1搭載。CPUはクアッドコアの1.2GHz、RAM2GB/ROM16GB搭載で、最大256GBのmicroSDXCに対応する。バッテリーは2580mAh
カラーバリエーションは、基本の白・黒に加え、MVNO・量販店の限定カラーを展開します。
▲左から「Green」(mineo限定)、「Black」(※)「White」(※)、「Gold」(楽天モバイル限定)、「Denim Blue」(ビックカメラ、コジマ、ソフマップ、IIJmio限定)、「White」「Black」。左の4機は「インフィニティマーク」が刻印されていないなど、デザインが若干異なります
なお、変化したのは見た目だけでなく、内部構造を見直すことで、堅牢性も強化されています。具体的には内部にフレームを追加したことで、フロントホルダが曲がりにくくなり、ディスプレイ面に荷重しても画面が割れにくくなりました。対応するMIL規格の項目も新たに9項目が追加されています。
▲思いっきり体重かけても大丈夫
■実は洗剤で洗えます
防水・防塵性能はIPX相当となっています。ユニークなのは「洗える」ということ。泡タイプのハンドソープおよび液体タイプの食器洗い洗剤で洗浄可能です。
▲洗浄のデモ。キャップレスの部分(microUSB端子、イヤホンジャック)などは洗浄後にしっかりと水で洗剤の残りを洗い流そう
■50〜60代でもわかりやすい「かんたんセット」を導入
続いて、ソフトウェアの変更点について。まず、通常のホーム画面の他に、富士通独自のUI「かんたんセット」が選べることがトピック。こちらのホーム画面には、基本的なアプリが大きく表示されるほか、「電話」「メッセージ」などのアプリで文字のコントラストやフォントが見やすく調整されています。
▲「かんたんセット」選択時のホーム画面
▲「電話」の画面を比較。左が従来機、右がM04で「かんたんセット」利用時。指定の通話時間が経過すると通知してくれる「通話時間アラーム」機能もサポートする
指定のアプリ以外でも、手軽に拡大が行えるようになりました。画面上部を下にスワイプし、表示されたスイッチから「はっきり文字」を選択。すると、ウェブサイトの表示なども太く大きいフォントサイズに切り替わります。こちらは「かんたんセット」を選択していないときにも使用可能。
▲中央下部「はっきり文字」で切り替え可能
▲左が従来機、右がM04で「はっきり文字」をオンにした場合
また、ナビゲーションバー(戻る・ホーム・履歴)の一覧に虫眼鏡のアイコンが追加されました。こちらをタップすると、画面をズーム可能。電車の中で片手操作しているときなどに便利です。
▲右下のアイコンが虫眼鏡に
▲拡大鏡機能。ちなみに従来機では画面上端が下に下がってくる操作が可能だったが、同機能は設定でカスタマイズできる
■カメラもちょこっと強化
背面カメラは、レンズ自体は変わっていないようです。しかし、画像処理のチューニングを改善したことで、色味の表現が自然になり、細部まで精細に写るようになりました。
▲左が従来機、右がM04。造花を撮影して拡大した部分。M04の方が、ディティールが精細で、色彩にも差がある
また、インカメラは美肌補正をサポート。加えて、瞬間的に4 枚の画像を撮り、重ね合せる「暗所合成」機能を採用したことで、薄暗い場面でもはっきりとセルフィーが行えるようになっています。
▲インカメラでの暗所撮影を従来機と比較。暗所合成に加え、画面をフラッシュのように光らせることで、明るく撮れている
なお、画素数は背面が約1310万画素、前面が約500万画素となっています。
このほか、購入製品には、「かんたん操作ガイド」という冊子も付属し、初心者でも使い方がわからないことがないように配慮されているのも特徴。国内コールセンターの配備、各種サポートサービス(交換・データ復旧)なども揃えます。
▲「かんたん操作ガイド」
格安SIMの認知度が高まり、今後ますます初心者層の流入が期待されるSIMフリースマホ市場。arrrows M04は一見地味ではありますが、HUAWEIやASUSの製品とはしっかり棲み分けすることで、訴求力のある製品に仕上がっているのではないでしょうか。
(取材・文/井上 晃)
いのうえあきら/ライター
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。
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