吉田由美の眼☆SUBARU「インプレッサ」に向く人、「XV」に向く人の見分け方
&GP / 2017年10月15日 10時0分
吉田由美の眼☆SUBARU「インプレッサ」に向く人、「XV」に向く人の見分け方
“インプ”の愛称で支持され続けているSUBARU「インプレッサ」。ラリーやレースといったモータースポーツシーンでも活躍し、世界的に大人気。中でも、北米マーケットでの人気は抜群です。
一方、現行インプレッサの登場から約1年後に登場したのが、インプレッサをベースにしたクロスオーバーSUVの「XV」。世界的に人気のコンパクトSUVカテゴリーだけに、こちらも今後、ますます大ヒットする予感がします。
今回は、そんな両車の違いをおさらいするとともに、それぞれ“どんなドライバーに似合うのか”について考えてみたいと思います。
世界的なヒットモデルとなったインプレッサ。その人気の秘密は、SUBARU独自の水平対向エンジンによる低重心で走りに安定感があり、快適なドライブを楽しめること。中でも、2016年に発売された5世代目の現行インプレッサは、「乗る人すべてに最高の安心と愉しさを提供する」ことを目指したSUBARUの次世代プラットフォーム“スバルグローバルプラットフォーム”を初採用。安全性や走行性能がさらに進化し、燃費も向上したほか、広い室内空間も兼備しています。
さらに“ぶつからないクルマ”でお馴染みの先進安全技術“アイサイト”も、Ver.3へと進化。ステレオカメラを刷新し、視野角と視認距離が40%拡大。映像のカラー化で前走車のブレーキランプも認識するなど、前方の視認性が向上しています。さらに、歩行者保護エアバッグなど、新たな安全装備もプラス。しかもインプレッサは、それら充実の安全装備を全グレードに標準装備しているのです。
まさにインプレッサは、SUBARUにとって初モノ“てんこ盛り”のクルマ。それだけに、“SUBARUの本気”を感じさせてくれる1台でもあります。
一方のXVは、現行インプレッサの登場から約1年後に発表されました。初代は「インプレッサ XV」という車名でしたが、先代の2世代目モデルから名称がXVに変わり、最新モデルは3世代目。XVが属するコンパクトSUVのカテゴリーは、現在、世界的に大人気となっているだけに、XVは内外装のすべてで、デザイナーの皆さんの気合が感じられます。
私は以前、「インプレッサはいいクルマだけど、華がない」と発言したことがあるのですが、それをデザイナーの方が覚えていらしたようで、新型XVが公開された2016年のジュネーブモーターショーでは、XVのデザイナーさんから「やっと華のあるクルマができました!」とうれしそうに声を掛けられました。
確かにインプレッサは、派手ではないけれど、乗るとその良さが伝わってくるクルマ。例えるなら、フォルクスワーゲン「ゴルフ」などに通じるタイプで、だからこそ長く付き合えるクルマかも。作り手の真面目さがひしひしと伝わってきます。
一方、そこに華やかさをプラスしたのがVX。ヘキサゴンをモチーフにしたグリルに幾何学模様をトッピング。全長は、インプレッサより5mmほど長く、横幅も同じく5mm拡大。そして全高も同70mmプラスとひと回り大きくなっていますが、XVの方がフロント部分に厚みがあり、アウトドアテイストを感じられます。
そして、星をデザインしたかのように見えるホイールも印象的。ポジショニングランプもインプレッサとはデザインが異なり、活動的なイメージ。さらに、オレンジやグリーンなど華やかなボディカラーも選べる点も、アクティブさをアピールしています。
SUVというと、若者向けというお決まりのイメージになりがちですが、個人的にXVは、子育て世代や女性ドライバー、そして、子育てを終えたオトナの方などに、実はジャストフィットするクルマだと思います。シートへの乗り降りに限ってみても、XVはインプレッサのそれよりシートの座面が少し高いので、実は乗り降りが快適。それだけ、日常を共にするパートナーとして優秀なのです。また、インプレッサと比べると、XVの方が個性的なカラーラインナップが多いので、駐車場などで自分のクルマを見つけやすいというのも美点といえますね。
一方、アクティブ世代には、逆にインプレッサの方が似合うように感じます。SUBARUのこだわりがふんだんに詰まった1台ですから、特にクルマについて語りたいと考える“いつまでも心は少年”といった男性には、ベストの選択ではないでしょうか。
(文/吉田由美 写真/田中一矢、村田尚之、SUBARU)
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