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使ってみたら違和感なし! 次の10年を見据えた「iPhone X」は”いま”こそ買い

&GP / 2017年11月1日 9時0分

写真

使ってみたら違和感なし! 次の10年を見据えた「iPhone X」は”いま”こそ買い

11月3日に「iPhone X」が発売されます。既に予約した人も、これからの人も、次の10年を見据えた新しいiPhoneを前に、心躍っていることでしょう。

今回は発売前の実機に触れる機会を得ましたので、その魅力について、改めてご紹介したいと思います。

 

■8くらいのサイズで、8 Plusよりも大画面に

iPhone Xのサイズを、8/8 Plusと比べてみると、小さい方から8、X、8 Plusと並びます。しかし、画面のインチ数は、それぞれ8(4.7型)、8 Plus(5.5型)、X(5.8型)となり、Xが最大に。

▲3モデルのサイズを比較。上から順にiPhone 8、X、8 Plus

▲画面サイズを比較。左からiPhone 8、8 Plus、X。インチ数ではXが最も大きいが、実際はやや縦長で、幅は8 Plusの方があるように感じられる

実際に手に持った印象としては、Xの方が、8よりも若干厚みと幅、重さを感じます。しかし、iPhone 6~7に既に慣れている人にとっては、ほとんど違和感なく扱えるサイズでしょう。

 

■ガラスの反射を活かした美しさ

iPhone Xは前面・背面ともにガラス素材を使用。そして、側面をステンレススティールが囲みます。双方は継ぎ目なく弧を描いてつながり、両素材の持ち味を生かしています。

▲背面のガラスには上品な光沢感がある。周りの景色をしっかり反射するのもガラスならではの美しさだ

使用されているガラス素材は、Appleが「これまでスマートフォンに採用されたものの中で最も耐久性のあるガラス」と表現するもの。そして、ステンレススティールは医療用に用いられるグレードを採用しています。

▲ワイヤレス充電に対応

ガラス素材を使用することで、ワイヤレス充電が可能になりました。Qi(チー)に対応する充電パッドがあれば、その上に端末を置くだけで充電が可能です。

 

■有機ELのディスプレイは綺麗なだけじゃない

シリーズで最も高精細な「Super Retina HDディスプレイ」を搭載。有機ELを採用していて、ベゼルを除くほぼ全面がディスプレイになっています。ただし、上部のインカメラ(TrueDepth)部分が凹型にくぼんでいるのがユニークです。

▲全画面表示では、従来のiPhoneとは一線を画す迫力に

解像度は2436×1125ピクセル、458ppi。iPhone 8が326ppi、8 Plusが401ppiなので、画素密度もずば抜けていますね。

また、P3の広色域ディスプレイなので、色の再現性にも優れています。さらにコントラストは1,000,000:1。暗さと明るさを鮮明に表現できます。HDRコンテンツにも対応。

視野角も広く、斜めから覗き込んだときにも、変な色になったり、暗くなったりしません。

▲iPhone Xでは、濡れた指でタッチしても手書き文字がしっかり書けた

そしてもうひとつ、筆者が気になったのは、画面が水に濡れたときの操作性。濡らした指でメモアプリに手書き文字を書いて比較したところ、iPhone Xでははっきりと、かつ滑らかに文字が書けました。

▲iPhone 8では、水に濡れるとどうしても誤動作でうまく操作できなくなる。写真の文字を比較すれば、一目瞭然だ

一方、iPhone 8(あるいは従来のiPhone 7)では、画面が少しでも濡れていると、上手く操作できなくなります。どちらもIP67等級の防水性能を備えますが、こうした細かいところにiPhone Xとの差があります。

 

■ケースを付けるとガラッと印象が変わる

アップル純正のケースを装着すると、見た目の印象はガラッと変わります。筆者は「iPhone Xレザーケース‐サドルブラウン」(5800円+税)の色味に一目惚れし、既に購入していたので、こちらを装着。

▲iPhone Xレザーケース‐サドルブラウンを装着

▲同じく背面。レザーは、ビジネスシーンでも使える上品な質感だ

また、フリップタイプの「レザーフォリオ」(1万800円+税)や、「シリコンケース」(4800円)もあるので、気になる人はチェックしてみてください。

 

■従来のiPhoneに慣れた人でも違和感なしの操作感

さて、iPhone Xには「ホームボタン」がありません。操作方法が大きく変更されています。

▲アプリ起動中には、下部に横線が表示される

ホームボタンを押す代わりとなる操作が「画面下端のスワイプアップ」です。これにより、ホーム画面に戻ることができます。

また、スワイプアップを途中で止めて、途中の位置でとどまっていると、マルチタスク画面が起動します。起動中のアプリを終了させるには、そのタスクの画面をロングタップして表示された「×」のアイコンをタップする必要があります。

▲横線部分を左右にスワイプすることで、アプリを素早く切り替えられる

下部に表示される横線は、それ自体を左右にスワイプすることで、アプリを切り替え可能。ふたつのアプリを並行して使用する際に便利です。

▲「コントロールセンター」は画面右上をスワイプダウンして表示する

従来、画面下端のスワイプアップで表示していた「コントロールセンター」は、画面右上のアンテナや電池が表示されている部分のスワイプダウンで現れるようになりました。

7、8よりも端末がやや大きく、さらに画面上端に触れなければいけなくなりました。この点は、手が小さい人にとっては少し辛い変化かもしれませんね。

▲サイドボタン長押しでSiri起動

Siriの起動は、右側面にあるサイドボタンの長押しで行えます。電源を切る場合には、サイドボタンと音量ボタンの上下どちらかを長押しします。また、スクリーンショットの撮影はサイドボタンと音量ボタン(上げ)を短く同時押しすれば可能です。

従来のiPhoneの操作に慣れていた人の中には、こうした操作性の違いでiPhone Xへの機種変更を思いとどまっている人も居るかもしれません。

しかし、実際に触ってみると、従来とさほど感覚は異なりません。早ければ数分、遅くても数日扱えば慣れてしまう程度。むしろ、iPhone Xを数分触ってから、iPhone 7などに持ち変えると、間違えてホームボタン部分をスワイプアップしてしまうことも。

それくらい違和感なく、むしろ使いやすさ・合理性を感じながら扱える仕様になっています。操作感の違いは恐れずにいて良いでしょう。

 

■望遠カメラは8 Plusよりも明るいレンズ

背面のデュアルカメラが縦に並んでいるのもiPhone Xの特徴です。スペックの数値は、広角カメラが1200万画素・f/1.8、望遠カメラが1200万画素・f/2.4となります。iPhone 8 Plusも同じくデュアルカメラを搭載していますが、カメラの配置。望遠カメラのF値が2.8であることが異なります。

つまり、望遠カメラを利用する「ポートレート」撮影では、iPhone 8 PlusよりもXの方が若干明るく撮れるということ。

▲iPhone Xのポートレードモードで撮影。背景にある電灯が綺麗に玉ボケしている。被写体の造花や籠も精細に写っている

広角カメラと比べると、どうしても望遠カメラは暗くなるので、夜間のポートレート撮影ではフラッシュは欠かせません。iPhone Xはふたつのカメラが光学手振れ補正に対応しているので、被写体がぶれにくいのも特徴です。

 

■インカメラでもポートレートが楽しめる!

そしてiPhone Xと言えば、やはりインカメラ(正式には「TrueDepth(トゥルーデプス)カメラ」)でもポートレート撮影ができることがウリ。背面カメラにおける同機能の特徴は、iPhone 8 Plusの紹介記事で散々紹介されているので、本記事では省略しますが、それとほぼ同じ感覚で使用できるのが良いところ。

▲iPhone XのTrueDepthカメラでポートレート撮影。「スタジオ照明」を選択した

照明のエフェクトを変更できる「ポートレートライティング」も使用可能。「自然光」のほか、肌が明るく写る「スタジオ照明」、輪郭付近の陰が濃くなる「輪郭強調照明」、スポットライトを浴びているかのような「ステージ照明」、それがモノクロになった「ステージ照明(モノ)」を選択できます。撮影中または撮影後の編集時に効果を変更できるのも背面カメラの際と同様です。

▲撮影後にライティングのエフェクトを変更可能

普段はセルフィーが苦手という人も、ポートレートではよい雰囲気に写るので、ついつい楽しんでしまうはず。iPhone 8 Plusを人に渡して、自分の写真を撮ってもらえば同じですが、人に撮影してもらうのが苦手だという人にもうってつけです。

 

■「アニ文字」をはじめとする新しい表現も試すべし

メッセージに新搭載された「アニ文字」は、キャラクターの動きとともに、ボイスメッセージを送信できる機能。TrueDepthカメラにより、ユーザーの表情の動きがそのままキャラクターに反映されます。

こうしたことができるのは、TrueDepthカメラが赤外線やドットプロジェクターを活用して、顔の立体的な情報を得ているためです。

▲「アニ文字」のイメージ。犬の顔に合わせてボイスメッセージを送ろう

顔を小刻みに振ったり、ウインクしたり、表現方法は使い手次第。それぞれのキャラクターで顔の動き方も微妙に異なるので、色々楽しめそうです。ボイスメッセージの送信を恥ずかしいと思っていた人にとっては、挑戦できる良い機会になるかもしれません。

ただし、メッセージを作っているときの自分の姿は人に見せられたものではないので、筆者としては、ひとりで部屋にいるときにこっそり使えるかどうかといったところ。

なお、サードパーティ製アプリでも、「Snapchat」のマスク様スタンプのように、TrueDepthカメラの顔認識機能を活用したものが登場する予定。もしLINEスタンプやFacebook、Instagram辺りが対応すると、一気に普及しそうですね。

 

■「Face ID」はほとんどのシーンで利用可能

iPhone Xでは、ホームボタンが廃止されたことで、ホームボタンに搭載されていた指紋認証機能「Touch ID」が使えなくなりました。その代りに顔認証機能の「Face ID」が新搭載されています。

▲Face IDの登録時には、カメラに顔を写して、ぐるっとアゴで円を描くように顔の向きを変えていく。緑の線が全方向を埋めるようにしよう

Face IDは一度登録すると、スリープ復帰した際に、ほぼ一瞬でロックが解除されます。ロック画面には、上部にカギのアイコンが表示され、認証が完了したときには、開錠されたアイコンに変わるという演出もありますが、実際にはこれを待つ必要はありません。

画面を起動して、そのままの流れでスワイプアップすれば、同時進行でFace IDがロック解除のための認証を済ませてくれます。

なお、アプリの購入やApple Payの認証にも使うかどうかは設定のメニューからカスタマイズ可能です。

▲眼鏡をかけても問題なく認証できた

どんなアイテムを身に着けると認証できなくなるかも、検証しました。まず、問題なく認証できたアイテムは、「帽子」「眼鏡」「サングラス(不透明で目線が見えないくらいのもの)」「被り物(輪郭が隠れるが口元は見える)」。ちなみに「暗い場所」でFace IDを試した場合も、問題なく認証されました。

一方、Face IDが上手く機能しなかったのは、「マフラー(口元を隠す状態)」「マスク」を身に着けていたとき、同じく「付け髭」も認証できるのは50%くらいの確率でした。

▲口元が少し隠れる大げさな付け髭。こちらは認証できるときと、できないときがあった

検証した上で、おそらく「口元」で判断する割合が多いのだろうと筆者は思っています。マスクや深めのマフラーを頻繁に使う場合には、パスコードを頻繁に利用することになるので、パスコードを4桁に設定しておくとラクかもしれません。

ちなみに、Face IDの登録者以外が、そのiPhone Xのロック画面をのぞきこんでしまうと、「第三者がロック解除を試みている」と判断され、ロック解除が失敗した扱いになります。解除に5回失敗する(つまり他人が5回iPhone Xをのぞき込む)と、一時的にFace IDでロック解除が行えなくなり、次の1回のみ手動でパスコードの入力が求められますのでご注意を。

*  *  *

まだまだiPhone Xの魅力は伝えきれていませんが、とにかく新鮮な機能やデザインが楽しい1台です。価格もiPhone 8/8 Plusからちょっと背伸びすれば手に入るレベル。ぜひ購入して「スマホの次の10年」を先取りで試してみてはいかがでしょうか。

>> Apple「iPhone X」

 

(取材・文/井上 晃

いのうえあきら/ライター

いのうえあきら/ライター

スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。

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