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[Gear Maniax #058] まさにTHE TOOL!ゲンバ系ワークライトは使い勝手抜群

&GP / 2017年12月30日 20時0分

写真

[Gear Maniax #058] まさにTHE TOOL!ゲンバ系ワークライトは使い勝手抜群

今年最後にご紹介するのはTAJIMAの「G301」。ヘッドが可動するアングルライト形状のワークライトです。全体的になんというか、アレなデザインはTAJIMAっぽい感じがします。

 

ちょっと気取っているタクティカル系各社からは出そうにないデザイン。特にこの「G301」に関しては、TAJIMAの中でもかなりなりふり構わぬデザインかなという気もします(笑)

フロントマスクもユニーク。中心部にヘッド直径から考えると非常にささやかなリフレクターを備え、その周囲は流行のCOB。外周の凹凸や自立する姿から、どことなく花っぽい印象を感じます。

フラッシュライト界隈で我々が通常目にするLEDは、SMD(Surface Mounted Device)と呼ばれます。表面実装などと言われることもありますね。一般にタクティカルライトなどに使われている「パワーチップLED」は、このSMDタイプのものがほとんど。基本的には1ユニットの発光部分に対し、最小限の蛍光体を伴っています。
一方、COB(Chip On Board)は複数個の発光部分をひとつの蛍光体で広くカバーしています。多数のSMDを乗せたライト(LOBと言います)と異なり、蛍光体が連続しているため多重影が出にくく、柔らかな目に優しい光になるのが特徴です。複数のLEDに負荷を分散させるため、同じルーメン数を出した場合SMDタイプに比べて効率が良いのも特徴です。

操作はこのサイドスイッチで行います。電源マーク入りのボタンがON/OFFと明るさを切り替えるボタン。もう一つが「発光部分」を切り替えるモードボタンです。

「G301」は、3段階の明るさのモードの他に、
・スポット照射(中心部のリフレクター付きLED)
・ワイド照射(周囲のCOB)
・ダブル照射(上記療法が同時照射)
の3つの発光モードを備えていて、合計9モードという仕様になっています。

電源ボタンをクリックすると、必ずLOWで点灯。以降、クリックするたびにLOW→MID→HIGH→OFFと点灯します。各モードで5秒以上使用すると、次のクリックは消灯になります。覚えてしまえばややこしくはありません。

点灯中にモードボタンをクリックすると、発光切替。クリックのたびにスポット→ワイド→ダブル→…と繰り返し移行します。明るさのモードは電源OFF時には記憶されませんが、この発光モードは記憶されます。例えばワイド照射のどの明るさで電源をOFFにした場合でも、次は必ずワイド照射のLOWからのスタートになります。スポット照射、ダブル照射でも同様に、次回点灯時はその照射モードのLOWから。ワークライトとしては合理的です。

COB+リフレクター付きLEDの変り種ですが、それぞれの実際の照射はスタンダードなものだと感じました。

スポット光HIGHモード、5m。公称200ルーメンです。一般的なハンディライトサイズのリフレクターなので、照射もパターンも見慣れた使い勝手の良いものです。中心のLEDはXP-G2だと思うので、最近のライトとしては意外にスポットが強い印象。

ワイド光、HIGH。公称300ルーメンですが、スポット照射とどっちが明るいとは言いづらい感じです。こういった奥行きがある場所よりも、壁や床などの平面への照射に向きます。

ダブル照射、HIGH。このモード、意外と良いですよ! 写真でもほぼ真横まで光が周り、奥もそれなりに明るいのがわかっていただけるかと思います。足元まで照らしながら、数メートル先も同時に照射できるのは非常によろしいと思います。山歩きにも使いやすそうな印象のライトです。

イメージではなんとなく両方点灯するダブルが一番明るいのかな?と思いますが、実際はダブル照射モードではどちらのLEDも減光されるため、どのモードが一番明るいとは言い難くなってます。数値上は下表の通りですが、正直、感覚では比較できないくらい照射のパターンが異なります。

スポット:200lm ワイド:300lm ダブル:300lm

スポット:100lm ワイド:150lm ダブル:150lm

スポット:50lm ワイド:50lm ダブル:50lm

各モードの明るさの設定は、意外に「詰まった」設定になってます。極端なLOWやTURBOなどはありませんが、ワークライトであればこうしたモードは不要です。

特徴的な照射に加え、ボディもタジマらしい独創性にあふれています。ワークライトに必須のテールマグネット。かなり強力で、ばちん!と張り付きます。

逆さまにしても、垂直面でも平然と立ちます。このクラスのボディサイズのライトが垂直面に立っているのは壮観です。

このテール部分には、ツール落下防止ワイヤーのフックをそのままかけられる大型のランヤードリング、さらに格納式のカラビナ、これらを使用中もマグネットスタンドが可能なようにデザインされた周囲のデザインなど、現場主義のTAJIMAならではの見所が満載。

ボディはほぼ全て樹脂製。大柄のボディの割には非常に軽量です。黒い部分はエラストマー素材になっていて、やや柔らかく滑りにくい素材です。よくつかむ各部位を滑りにくくする効果があります。そして何と言っても5m落下耐久性能を誇ります。軽量な樹脂ボディと、衝撃吸収に優れた素材の合わせ技によるものだと思われます。防水性もIPX6クラス。「あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない」ということになるので、強い水流がかかる場所や、相当の豪雨にも耐えられます。日常生活防水と呼ばれるIPX4以下では、ゲリラ豪雨雨などでは浸水の心配があります。

ヘッド部は15度ずつ13ポジション、180度振ることができます。ボディサイズに比べるとイメージよりも軽い力で、しかし確実にコキコキと動きます。さまざまな場所に貼り付けたうえで、好みの場所に向けることができ、とても便利。この利便性は固定式のL字型ライトにはないものです。

クリップもまた取り外し可能。背面、前面どちらでも装着が可能です。結構しっかりしたワイヤータイプのクリップなので、作業ズボンのポケットなどに簡単に引っ掛けられます。いらなければ外したままでも大丈夫。

内蔵しているのは大容量のリチウムイオンバッテリー。テールキャップを回し、白い電池を強めに引っ張れば抜き出せます。

バッテリー自体にUSBポートがあり、付属の充電ケーブルや市販品で手軽に充電できる仕様。ただ、気をつけたいのは、USB-Cポートになっているということです。今後主流になると思われますが、現段階ではマイクロUSBの方がまだ多く流通しているので、間違えて購入したり挿入しようとしないよう注意しましょう。USBについては通信速度などの本来の技術に関してはわかりませんが、差し込みの裏表がなくなっただけでもユーザーにはありがたい。

バッテリーケース自体にも方向性があり、誤装填はできなくなっています。バッテリー周りのトラブルや勘違い、間違いは本当に本当に多いので、こうした措置も現場で使われることを考えれば有効です。

最初に見た時にはうーん、バンテージかな?と思ったのですが、手にしてみるとTAJIMAらしい細かいこだわりが詰まったアイテムでした。

最近流行の猛烈な明るさはありませんが、きちんと考えられたきちんとした道具です。ちょっと変態的なバンテージとは違うライトですね。大柄ですが軽量、ガッチリ握れて滑りにくい、ザ・ツールなライト。そのぶん現場では役に立つのは間違いありません。(アカリセンター価格:1万1154円)

>> 連載[Gear Maniax]

 

(文・写真/アカリセンター・HATTA)

通販サイト・アカリセンターで懐中電灯の専門販売員をしておりますHATTAと申します。世界中の懐中電灯やギア物をお客様に紹介しております。ブログも絶賛更新中!
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