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味わい濃厚になる“ナポリ流”で淹れてみた【コーヒー道具の世界】

&GP / 2018年1月14日 21時0分

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味わい濃厚になる“ナポリ流”で淹れてみた【コーヒー道具の世界】

みなさん、キャンプでコーヒーを楽しむとき、何の道具を使って淹れていますか? おそらく、ペーパードリップという方が多いでしょう。日本はペーパードリップ大国です。ヨーロッパからバリスタがドリップコーヒーの修行に来日するくらいなので、当然と言えば当然かも知れませんが、抽出方法は他にも数多く存在します。

そして、ペーパードリップよりもアウトドア環境で便利な道具がたくさんあります。「道具を楽しむ」というギア遊びもキャンプの大きな魅力のひとつ。コーヒー抽出道具にも目を向けてみると、より楽しみの幅が広がるでしょう。

今回紹介するのは「ナポレターナ」と呼ばれる“直火式”の抽出器具です。名前からも分かる通り、イタリアのナポリ地方に古くから伝わる道具で、実に味わいの深い濃厚なドリップコーヒーを楽しめます。エスプレッソが主流のイタリアでは下火となったナポレターナですが、ペーパードリップ大国で暮らす我々日本人にとっては、とても親しみやすい抽出方法。とても軽く、しかもシンプルな作りなので扱いはそこまでデリケートでなくとも大丈夫。アウトドアに持ち出すのにピッタリな道具なのです。

 

■お湯を沸かしてひっくり返す独特な工程が面白い!

【1】ボイラーに水を入れる

火にかけるボイラー部分(取っ手付き・注ぎ口なし)に水を入れます。

側面に空いている小さい穴の下あたりまで入れてください。

【2】フィルターに粉を入れる

フィルター(取っ手なし・注ぎ口なし)に粉を入れ、小さな穴がたくさん開いたフタをします。エスプレッソを淹れるときのように、ギュウギュウと粉を押し付ける必要はありません。すりきり一杯です。また、極細挽きだと目が詰まる恐れがあるので、細挽き以上の粗さの粉を使用しましょう。

【3】ボイラーにフィルターをセット

このとき、ボイラーに水を入れすぎていると溢れます。

【4】ボイラーとサーバーを接続

ボイラーが下、サーバー(取っ手付き・注ぎ口あり)が上になるように取り付けます。

【5】火にかける


火にかける際に、気をつけなければならない点があります。サイズ違いもあるので大きいものなら問題ないかもしれませんが、基本的に直径が短く、五徳の形状によっては上手く乗らない可能性があります。家のコンロで使用する場合も、おそらくそのままでは乗らないでしょう。専用の五徳が付属する商品であれば問題ないですが、そうでなければ工夫が必要です。キャンプならば、写真のようにペグに乗せるなどの手があります。いかにもアウトドア熟練者っぽくて、気分が上がりますよ!

ちなみに、強火だと横から火がもれて取っ手の部分が溶ける、または持てないくらい熱くなる場合があるので注意しましょう。

▲ボイラー部分の小さい穴からお湯が噴き出てきたらOK。

【6】ひっくり返す

沸騰したらひっくり返します。ボイラー部分が上にくることで、沸騰したお湯がフィルター部分を通過し、コーヒーとなってサーバー部分に落ちる仕組みです。この際、ボイラー部分の小さい穴から盛大にお湯がこぼれます。これは仕様なので、ひっくり返す場所には配慮してください。写真でも確認できますが、テーブルがビシャビシャになるくらい出てきます。

カップに注いで出来上がり!

ペーパーやネル(布)を使用したドリップコーヒーに比べて、濃厚で強い味わいに仕上がります。前者はドリップする際に、コーヒー豆に含まれる油分であるコーヒーオイルの多くを吸収してしまいますが、金属フィルターはオイルを通過させます。オイルにはコーヒーの旨味が含まれているので、ナポレターナはコーヒー豆が持つ本来の味を、より強く楽しむことができるのです。圧力で豆の成分を強力に抽出するエスプレッソと、ペーパー(orネル)ドリップの中間のような存在ですね。

ただし、豆本来の味をより引き出す方法なので、管理が悪くて古い豆を使用するとエグ味などの嫌な味もしっかり抽出してしまいます。極力新鮮な豆を使用すると良いでしょう。

コーヒー豆は挽いて粉の状態になると劣化のスピードがアップするため、直前に自分で挽いて淹れることをおすすめします。しかも、そのひと手間を入れることで愛着がスパイスとなり、より美味しく感じられるはずです。せっかく普段と違う環境や道具で淹れるのですから、手間は増やしてやるくらいの方が楽しめるというものです。

■あとの処理が楽で意外とカンタン!

特殊な器具を用いると面倒に感じられるかも知れませんが、湯沸かしから抽出までまとめてひとつの器具におさまっているので、意外にカンタンです。シンプルな作りなのでザァーっと水洗いができ、あとの処理も楽。ぜひ一度、チャレンジしてみてください。いつもとコーヒーと一味違った感覚が得られるはずです。

ひっくり返すとき、ガツンとテンション上がりますよ! それでは、ステキなコーヒーライフを!

 

(取材・文/太田史郎

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