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アナログ派だけどスマートウォッチも気になるあなたへ ―「wena wrist pro」をじっくりと使ってみた

&GP / 2018年1月17日 21時0分

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アナログ派だけどスマートウォッチも気になるあなたへ ―「wena wrist pro」をじっくりと使ってみた

スマートウォッチは気になるけど、やっぱり腕時計はアナログ文字盤に限る―。そんな人にお勧めしたいのが、ソニーの「wena wrist(ウェナリスト)」シリーズです。

アナログ文字盤でもスマホと連携できるモデルは多く存在します。しかし、その中でもwena wristはユニーク。スマホと連携する機能を、時計部分ではなくバンド部分に搭載するからです。

今回は、同シリーズとして初めて“ディスプレイ”を搭載した「wena wrist pro」を1週間ほど使用してみたので、その使い心地についてお伝えします。

 

■「wena wrist pro」に別売のヘッドを取り付けよう

wena wrist pro(WB-11A、3万4880円~)は、バンド部分のみの製品。実際に腕時計として使用するには、ヘッド部分を装着しなくてはなりません。

ちなみに筆者は、たまたまサイズがピッタリ合ったのでバンドの長さ調整は不要だったのですが、もちろん調節することも可能。同梱されている「バンド用ガイド」に、調整方法や手入れ方法、注意点などについて記載があるので、必要があれば参照できるようになっています。

▲ヘッド部(別売)にバンドを装着しよう。ピンで固定するタイプで、ラグ幅は22mm

まずは別売のヘッド(時計部分)を取り付けます。今回は、「Chronograph Solar Silver Head(WH-CS01/S、4万2880円)」を使いました。

ヘッド部は、バンドから独立していて、完全にアナログです。同モデルはソーラー式で、3つのサブダイヤルのほか、日付表示も搭載。

▲ケースサイズは40mmで、風防には球面サファイアガラスを使用する。サブダイヤルは左から「秒」「分」「時間」。キャリバーには「Cal.VS75A」を使用

ヘッドが独立しているメリットは、やはりアナログ文字盤のデザインを楽しめること。また、ヘッド部を追加購入すれば、付け替えを楽しむこともできます。

▲例えば「Three Hands Mechanical Silver Head(WH-TM01/S、5万3880円)」は機械式ムーブメントを採用。背面はシースルーになっている

一方、時間や日付がスマホと同期されない点は不便です。一般的なスマートウォッチやコネクテッドウォッチでは、スマホの時刻表示が反映されますが、こちらはそうはいきません。

とはいえ、リューズを引き出して回し、針を調整するのもアナログならではの魅力でしょうね。腕時計好きにとっては、そこまでのデメリットではないかもしれません。

▲バックルはスタンダードなシングルロックタイプ。両サイドにあるスイッチを押し込むと外れる仕組み

腕に巻いた際の重厚感はちょうど良い感じ。バンド部が厚すぎるということもなく、かといってスリム過ぎず。ビジネスシーンでも堂々と使えそうです。

▲実際に腕に装着すると、見た目はまさにアナログの腕時計。スマートウォッチとは思われないだろう

そして、くるっと手を裏返すとバンド部にあるディスプレイが視界に。ディスプレイの見た目もさほど気になりません。

▲文字盤同様、バンド部にも「wena」のロゴが入っている。ちなみに左手に装着する場合、ヘッド部と接続する際に、バンド部ロゴの「a」の字をリューズ側に揃えると、正しい向きとなる

 

■充電器はクリップ式

組み立てが完了したら、まずは充電します。クリップ式になっているので、これでバンド部分を挟めばOK。

▲これがwena wrist proの充電器

クリップの一部が半透明になっているので、ここをディスプレイに重ねると、充電位置にピッタリあう仕組み。デザインも損なわず、使いやすい。なかなかよく考えられています。

▲本体のこの部分を挟み込んで、ケーブルを電源に接続すれば充電開始。ディスプレイの表示も透けて見えるようになっている

今回、バッテリーの検証は正確に行っていないので言及は避けたいと思います。が、筆者が数日間使用する上で電池残量が気になることはありませんでした。

 

■初期設定は「wena」アプリから行う

さて、充電が完了したら、同梱されている「スタートガイド」にあるQRコードをスマホで読みこみ、「wena」アプリをインストールしましょう。

ちなみに同モデルはiOS、Android問わずにペアリング可能ですが、おサイフ機能を利用するには、iOS端末で初期設定する必要があるそうです。今回はiPhone Xで検証。

▲ペアリング時に、wena wrist proのディスプレイに表示されたコードを入力する場面。ちなみにペアリング設定では「wena wrist pro」のことが「WB-11」と表示されるので留意

本体のバックルにあるボタンを長押しすると電源が起動。アプリの指示通りにペアリングを進めていきます。

まずはコードを入力し、認証を待ちます。本体の方に先に“接続できた”と表示されても、スマホ側は時間がかかるので、ゆっくり待ちましょう。

その後、身長体重や一日の目標歩数を入力。続いて、睡眠をトラッキングする時間帯、ディスプレイに文字を表示する行数(1行または2行)、通知するアプリ、通知拒否する時間帯、スマホが近くにない場合にBluetoothを自動オフにするかどうか、をカスタマイズしました。

▲電子マネー「楽天Edy」が利用できる。Edyマークは刻印されていないが、wena wrist pro本体のバックル部分にチップが搭載されている。手の内側に来るため、リーダーの高さや位置によっては、当てにくいこともあった

その後、楽天Edyの設定も促されます。後から行っても良いですが、ここで済ませておくのがオススメです。

▲早速LINEの新着メッセージが通知された

以上で、初期設定が完了となります。画面指示通りに進めればよいので、難易度はそこまで高くはありません。

ただし、最初のペアリングが何度か上手くいかないこともありました。その場合は焦らずに対処してください。

ちなみに、wena wrist proは「6秒間」電源ボタンを長押しすると、電源をオフにできます。また、そこから電源ボタンを「7秒間」長押しすると、初期状態に戻すことが可能です。

万が一、初期設定の途中でトラブルがあった場合には、こうした操作も参考に…。

 

■アプリの通知はあとから追加するのがツボ

ようやく検証へ。wena wrist proの電源ボタンを短く押すと、ディスプレイがオンになります。

同じく電源ボタンを押すと画面が切り替わります。「通知」「歩数(Bluetooth接続マーク)」「バッテリー残量」「Edy残額」の順です。

▲歩数が表示されている。人によっては、画面がちょっと小さく感じるかもしれない

「通知」に関しては、見損ねた通知を再確認するときに表示させるという感覚ですね。ブルッとバイブレーションで知らされるので、ボタンを押して確認する必要はあまりありませんから。

しかし、しばらく使っていると一部アプリの通知がしか表示されないことに気づきました。そういえば、初期設定の際に、通知のカスタマイズがありましたが、その画面では一部のアプリしか指定できなかったような…。

▲初期設定時の通知のカスタマイズ画面

うん、「カレンダー」が無い。しかし、「後から追加できる」とも書いてありますね。「wena」アプリから通知のカスタマイズができるはず…。

▲「wena」アプリの通知設定画面。「各種設定」>「通知設定」を選択した

できそうです。「wena」アプリの一覧の下に「+」マークがありました。ここをタップすると…。

▲通知を有効にしたいアプリを選択できる。一覧にないアプリは右上の「追加」から名前を指定することで追加できた

他のアプリがずらっと表示されました。初期設定では、追加できなかった「カレンダー」や「メール」もここから追加可能。

また、特定の人物からの通話なども指定可能です。そのほか、通知するアプリごとにディスプレイ部分にあるLEDの色を割り当てることもできました。同じく、振動の回数なども調整可能。

通知を上手くカスタマイズすると、wena wrist proの欠点であるディスプレイの小ささをカバーできるかもしれませんね。

ちなみに、腕から外すときは通知に注意が必要。

なぜなら、通知されるたびにバイブレーションが作動し、金属質なボディ故の甲高い振動音が…。もし木や金属の机に置いておこうものなら、死にかけのセミのように「ブーン」と震えてビビること間違いなしです。

そんな時は電源ボタンを少しだけ長押しして、Bluetooth接続をオフに切り替えましょう。これでスマホとの連携を一時的にオフにできます。

 

■測定できる項目は歩数のほかにもいろいろ

wena wrist proでは、「Step(歩数)」や「カロリー」が測定できます。デザイン的に、さすがにランニングなどのスポーツには適していないでしょうが、日常でどのくらい運動しているのかをチェックするには十分役立ちそうです。

▲「wena」アプリの画面には、測定した項目が数値とグラフで表示される

また、「Step(歩数)」「Edy(残額)」「Notification(通知の内訳)」「Sleep(睡眠)」については、グラフ表示もあり、それぞれログを確認することも可能。

▲Step(歩数)の画面例

例えば、歩数や消費したカロリーを把握。運動量の目安にできます。

Edyについては「今月はどのくらい支払ったのか」「いつどのくらいチャージしたのか」などを後からチェック可能。

▲Notification(通知)の例

 

通知では、どのアプリの頻度が高いかわかります。

睡眠は、熟睡できている時間を知るのに便利です。ただ、睡眠計測に関して、腕時計を付けたまま寝られるかどうかは、人によりそうですね。

*  *  *

アナログの文字盤を搭載しつつ、“これだけは搭載して欲しい”と思える機能がしっかり詰まった一品。スマートウォッチが気になるけれど、デジタルな文字盤がどうしても苦手という人にピッタリでしょう。

バンド+ヘッドで8万円弱となり、決して安くはありませんが、完成度は高いと感じました。

>> ソニー「wena wrist pro」

 

(取材・文/井上 晃

いのうえあきら/ライター

いのうえあきら/ライター

スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。

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