[Gear Maniax #067] 樹脂製と侮るなかれ!これぞ真性タクティカルライトだ
&GP / 2018年3月3日 21時0分
[Gear Maniax #067] 樹脂製と侮るなかれ!これぞ真性タクティカルライトだ
アカリセンターのHATTAです。本日ご紹介するライトは米国ストリームライト社の新商品 POLYTAC X(ポリタックエックス)です。同社のポリタックシリーズの最新モデルにして最も明るいモデルになります。ポリタックLED 2ndが登場して数年経っていたので、待望の新作となります。
ポリタックシリーズの最大の特徴はクリップなどのアクセサリーを除いて、ボディの全てがポリマー樹脂で構成された「全樹脂ボディ」であること。カラーラインナップはブラック、イエロー、コヨーテの3色。ヘッドはすべてブラックでイエローとコヨーテはバイカラーになります。塗装や陽極処理(HA)ではなく、樹脂の素材本来の色になります。
耐衝撃性に優れたこのポリマー樹脂ボディはANSI規格で3mの落下衝撃性能を誇ります。また、本モデルはヘッドとボディの2ピース構造になっており、テールスイッチ部分は分割されていません。より防水性を考慮したものと思われます。防塵防水性能IPはX7。
ボディにスイッチが埋め込まれているところは、同社のスコーピオンシリーズ(スコーピオン HL)と似た部分もあります。そういった意味でも「ストリームライトらしさ」が感じられるデザインです。
ポリタックLED 2ndの頃からボディに施されている「タッピング」状の滑り止め。
今回のPOLYTAC Xにも同様の物が施されていますが、違いはタッピングの面積。より広く、指に食付きやすいなっています。モダンカスタムのハンドガンのような加工が、雰囲気を盛り上げてくれます。
▲待望のデュアル・フューエル仕様!18650形充電池が使えます
ポリタックシリーズもついにDF化され、18650を使うユーザーにとっては嬉しい限りではないでしょうか? メーカー公称のスペックも18650を使用した場合の方がランタイムが長くなります。充電池の方がスペックが良いのであれば、普段使いは充電池になるのが普通ですかね。ちなみに、ストリームライトの純正18650充電池以外のIMR18650でもSF18650Aでも使えました。割と何でも飲み込みますが、プラス極がフラットなものは接点に届かず使用できませんでした。
▲スイッチに一癖あり
このライトは真正のタクティカルライトです(きっぱり)。上記の写真の位置までスイッチを押し込んでも常時点灯しません。さらにその奥まで押し込むとクリック音がして常時点灯します。スイッチ周りのデザインもあり、非常に間欠点灯しやすく、常時点灯し難いスイッチです。
タクティカルライトとはなにか? 滅多やたら明るいライトでも、目潰しバンザーイな集光された配光でもないと私は思います。販売上、メーカーさんの謳い文句は使いますが…。
「間欠点灯しやすくなければ、タクティカルライトに非ず」と常々思っています。逆に言えば、簡単に常時点灯するようなライトはタクティカルライトとしてはあまり信用なりません。
なお、このモデルにも10TAP機能が付きます。10回タップを繰り返し、10回目にホールドするとプログラムが切り替わります。プログラムタイプは3タイプ。
TYPE1:Hiモードスタートのストロボ点滅あり、Lowモードあり
TYPE2:Hiモードのみ
TYPE3:LowモードスタートのLow/Hiのみ
タクティカルライトではありますが、皆さん好みがあります。そういったニーズに対応したプログラムが用意されています。個人的には充分過ぎるほどバラエティーに富んでおり、非常に使いやすいモード設定かと思います。
▲全長:138.7mm × 把持部:25.4mm × ヘッド径:31.8mm
把持部とヘッド径を見ると「スタンダードだな」と思います。STERAMLIGHTに限らず、他社の製品を見ても、この数値は「THE TACTICAL LIGHT」と言えるものです。手の大きさは人によってさまざまですが、全長も概ね握りやすく、携帯しやすいサイズ感かと思います。
このように他社のアクセサリーも付けられます。手元にあるアクセサリー類を活用できることはユーザーにとっては嬉しいことかと思います。
▲Lowモード 35ルーメン
手元、足元を照らすのに充分な明るさと配光。長時間連続点灯させたい時にも便利です。
▲Hiモード 600ルーメン
搭載LEDは恐らくXP-L系。リフレクターは鏡面仕上げのスムースリフですが、レンズ径もリフの深さも「スタンダード」なサイズなので、さほど集光性が高いようには思えません。中心光軸だけを言えば、275ルーメンのポリタックLED 2ndの方が目立ちます。ポリタックXも中心光軸はありますが、どちらかと言えば全体を広く明るく照らすような配光だと思います。
Hiモードのランタイムは18650充電池使用時で3時間30分。連続点灯させると熱を帯び始めると少しずつ明るさは落ち、400ルーメン程度に落ちて安定して光り続けます。概ね3時間程度同じ明るさを維持し、ストンと落ちてLowモードとほとんど変らない明るさになります。その時点ので電圧は3.6V程度に落ちていました。充電池を使っている場合は要充電となります。それ以上落ちると過放電の恐れが出てきますので、早目の充電を心がけてください。
全樹脂ボディのライトとしては、驚くほど安定して明るい光を照射し続けることができます。樹脂ということもありますが、ヘッドの熱もさほど熱くはなりません。そんな時代になったんだなぁ~と感慨深く思いました。ボディの丈夫さ、明るさ、ランタイム、どれをとっても実用的であると思います。「使えるタクティカルライト」をお探しであれば、間違いなくおススメの1本です。(アカリセンター価格:9072円)
>> 連載[Gear Maniax]
(文・写真/アカリセンター・HATTA)
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